第22回:「2本の木」とその変化(2) アルファベットの文字のかたち
(2026年1月号:通巻771号)1991年発行のあやとり協会会報 vol.17 に掲載された、マーク・シャーマン氏の論文のご紹介の2回目です。
「2本の木」とその仲間である伝承作品
この論文では、元となる「2本の木」の手順をブロック1からブロック6の6つの段階に分けて、各ブロックの前後に行う装飾処理を紹介し、それを簡潔に記号で表現することでいろいろな装飾操作を組み合わせた多彩な創作作品を系統的に調べられています。
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詳しくは連載記事を参照していただくか、オリジナルのシャーマン氏の論文を見ていただきたいのですが、アルファベットの文字1文字とみなせるようなかたちをご紹介します。
手順2G(左手のみ)
文字 “i”手順BLOCK1, 2G, BLOCKS 2-5, 6B(右手のみ)
文字 “C”文字 “i” は両手で取ると右側にも鏡像対称の同じかたちができます。文字 “C” のほうは左手側も同じ操作をすると左右反転したかたちが左側にはできます。
手順3A(左手のみ)
文字 “X”手順3B(左手のみ)
文字 “H”
手順BLOCK1, 2G, BLOCK2, BLOCK3', BLOCKS4-5
文字 “A”文字 “N” 文字Aは両手で1つの文字ができます。文字Nは参考までに完成形のみご紹介しましたが、2本の木の系統の作品ではありません。1つの輪が上下の外周の横の糸に掛かっている構造です。
文字2つ
文字A の途中の操作を右手(R)だけ追加して、文字列 AI を作ってみました。
手順BLOCK1, 2G, BLOCK2, BLOCK3', R(4E,4I,BLOCKS2-3), BLOCKS4-5
文字 “AI”文字列 MH を作ってみました。
文字列 “MH” 作れないアルファベットのほうが多いですし、自由に2つ並べられるものはさらに少ないですが、外周の中に文字を配置できるというのが面白いと思います。
2026.03.14
参考文献
Rationally-designed String Figures : Variations of the Kwakiutl figures “Two Trees” :M. Sherman (BSFA 17)1991, pp. 29-106
2026.03.14
2026.03.14 公開
2026.03.14 更新
長谷川 浩(あそびをせんとや)
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