第13回:多面体構造(その1) 

(2025年4月号:通巻762号)

 2025年度は立体的な作品をご紹介することにしました。この回から3回続けて多面体の作品のご紹介です。今回は多面体の1つの頂点を1本の指が担当するという発想で作った作品のご紹介です。国際あやとり協会に先行文献がありますが、各指の糸を1回転ひねってみたのが自分が追加した工夫です。 作品ごとに自分の手の大きさに合った長さのあやとり紐を選ぶのがコツです。

 本誌掲載の写真より少し範囲が広い画像を貼ってみました。苦労してかたちを整えて、もっと苦労して写真を撮っています。


正四面体

正四面体

 すべての面が正三角形になるように、紐の長さを調節します。


正四角錐

正四角錐

 底面が正方形、側面が正三角形になるようにがんばってみました。そう見えるでしょうか。


正八面体

正八面体

 6つの頂点をどの指に担当させるか、全体のバランスを見ながら考えます。


三角柱

三角柱

 上の「正八面体」と同じ頂点数ですが、両手がほぼ左右対称になっています。正八面体は三角反柱でもありますから、それぞれの手の3本指が張る正三角形の位相が逆になっていました。


立方体

立方体

 8つの頂点を左右の4本ずつの指で引っ張ります。全ての面が正方形になるようにするのはかなり大変です。


参考文献

  1. “Symmetrical String Figures -3- ” Y. Shishido bsfa No.18 pp.7-25 (1992)
  2. “Some Simple String Poly-hedra” T. Sato BISFA Vol.7 pp.339-342 (2000)

2025.11.02


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2025.11.02 公開
2025.11.02 更新
長谷川 浩(あそびをせんとや)


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