以前の「ひとこと」 : 2014年6月後半
6月21日(土) 帯で編む多面体
カバンの中に、帯で編むタイプの多面体の型紙がずっと入っていました。たぶん数年前に作って、忘れていたもののようです。この週末、ちょっとこれを切り抜いて組んでみようかなと思いました。
写真 1 これは切り抜いた後の写真です。菱形、凧形、正方形、二等辺三角形が連なったパーツです。そもそもこのパーツ6本でどんな多面体ができるのか、すっかり忘れてしまいました。とりあえず折り筋を入れて、カッターで輪郭を切り抜いて少し悩んでみることにしました。
写真 2 なんとなく、凧形が2つ並んでいるところは凧形が3つ集まるのかな、と思って3本の帯をそこを中心に組み始めてみようと思いました。ところがうまくいきません。次に正方形を中心に2枚を組み始めてみました。これもだめそうです。3回目は菱形から始めてみました。これもやっぱりだめ。
おかしいなあと思って、パーツの両端の2つの面を重ねてみました。これで輪になって、全体の様子がわかるはず、と思ったのですが、そもそも両端を重ねると安定しません。そもそも何か勘違いしているようです。
(つづく) <おまけのひとこと>
自宅の向いの畑をやっているご近所の方から、今年も野菜をいただいてしまいました。とてもおいしくてありがたいのですが、お礼をどうしたらいいのかまた考えています。
会社の生協のボーナスフェア(賞与支給は来週ですが)があって、会社の体育館に行ってきました。ご主人にも奥さんにも仕事でお世話になっているSご夫妻にお目にかかりました。いろいろ悩んで、結局食品だけ買ってきました。
6月22日(日) Bisymmetric Hendecahedron
昨日悩んだパーツ、設計ミスかなあと思って処分しようかとも思ったのですが、突然思い出しました。これは6本を組むのではなく、1本で1つの多面体が編めるのです。出来上がるのは凸多面体で、正方形1つ、菱形2つ、凧形4つ、二等辺三角形4つの11面体になります。
写真 1 写真1は、5つ作って転がしていろいろな方向から見てみたものです。この写真からだけでは、これらがどのように空間を充填するのかまったくわからないと思います。
実はこの多面体、写真2のように4つ一組にします。(安定しないので輪ゴムを掛けて写真を撮りました。)そうすると、真上から見るとそれぞれの多面体の平面図は五角形になります。この五角形は特別なかたちで、4つ集まると平行六角形(向かい合う3組の辺どうしが同じ長さで平行)になっています。平行六角形は平面を充填しますから、この多面体4つ組は平面に隙間なくずっと並べていくことができます。
写真 2 写真 3 次に、残った多面体を1つ、くぼみに載せてみます(写真3)。この5つ目の多面体は、もともとの4つ組の右端のものとまったく同じ姿勢で、単に高さと場所を平行移動しただけです。
実は先ほどの4つ組を90度回転して重ねると、隙間なくぴったり重なるのです。こうして、4つ組による六角格子のシートを重ねてゆくことで空間を充填できます。
写真 4 視点を変えた写真です。
写真 5 とても面白いです。これは、五角形による平面充填のパターンを三次元に拡張して設計されているのだと思います。
ちなみにこの多面体は、Five Space-Filling Polyhedra(Guy Inchbald)というページで知ったものです。このページには他にも空間充填できる多面体が紹介されています。また、今日ご紹介した多面体の3次元空間の座標についても掲載されていますが、これ(座標)がとてもシンプルで感心しました。ペーパーモデルの型紙もpdfで提供されています。
何年か前に上記のサイトを知って、一度ぜひ作ってみたいものだと思って、帯で編むタイプの型紙を設計しておいたのでした。でも、型紙の電子データはどこかに無くしてしまいました。まあこれならまた作るのはそんなに大変ではないですけれども。
<おまけのひとこと>
今住んでいるN県C市に住み始めたのは息子が0歳のときですから、そろそろ17年になります。地区の1年間の行事(というか共同作業)は以下のようなものがあります。
1月:10日前後の日曜日に新年会とどんど焼きの幟建て、翌週の日曜日に幟転ばし(片づけ)
4月:第一か第二日曜の朝8時からゴミ拾い、その後10時から用水路の上流の点検
6月:第二日曜あたりに公民館周辺の共有地の草刈り(1回目)
7月:15日あたりに神社のお祭り、最終日曜日あたりに野排球大会
8月:第二日曜あたりに公民館周辺の共有地の草刈り(2回目)
11月:最終日曜日あたりに地区内の用水路の点検
12月:第三日曜日あたりに来年度の役員選挙
これ以外に、10か月周期で回ってくる公民館のお掃除とか、6年に一度の大きなお祭りとか、あとはいろいろな役員が回ってくるとその年は大変だったりとかします。
最初は様子がわからなくてどきどきしていたのですが、最近はおおよそいつごろ何があるか分かっているのでだいぶ楽になりました。
…と思っていたのですが、今月は草刈りがてっきり先週だと思っていて、先週の朝7時に行って、誰もいないので7時半に行って(年によって7時開始だったり7時半開始だったりするのです)、それでも作業していないので、おかしいなあと思っていました。
今朝、上記の多面体をせっせと作っていたら、気が付いたら7時前になっていて、雨の中遠くから草刈り機の音がしてきたので、慌てて道具を持って草刈りに参加してきました。一昨日いただいた野菜のお礼も言えてよかったです。
6月28日(土) アンサンブルの練習
毎年秋にやっている古楽のコンサート、今年は例年になく早い10月4日(土)に行うことになりました。あと3か月です。さすがにそろそろ曲を決めないとまずいだろうということで、今日は急遽2時間ほど、我が家でトリオソナタの選曲会を行いました。
J.J.Quantz(1697-1773):2本のフルートのためのトリオソナタ e-moll QV2:19 比較的トラヴェルソに向いた調性ですが、難しい曲でした。第一楽章のAdagio、一人で吹いていると無味乾燥なのですが、笛2本と鍵盤で合わせてみるととてもきれいでした。
J.J.Quantz(1697-1773):2本のフルートのためのトリオソナタ G-dur QV2:Anh.28 これもシャープ1つの調です。2ndが地味に難しい曲です。(私は基本は2ndフルート担当です。) 終楽章がちょっと単純でつまらないね、という感想です。
J.J.Quantz(1697-1773):2本のフルートのためのトリオソナタ a-moll QV2:40 個人的にはとても好みの曲です。2年ほど前、自分で通奏低音のパートをリアライズしました。(この時代の鍵盤パートは、左手のバスの音しか書かれておらず、そこに数字で和声の指示があります。数字付和声が読めて鍵盤で演奏できる人はいいのですが、私のようにそれができない人は、あらかじめ右手のパートを楽譜にしておかないと弾けません。) この曲は通奏低音が難しいので、ちょっと難しいかな、ということになりました。
ここまで3曲はクヴァンツでしたが、ここから違う作曲家になります。
L.-N. Clerambault(1676-1749):2本のヴァイオリンまたはフルートと通奏低音のための大ソナタ(Sonata La Magnifique) e-moll 楽章の多い曲です。4曲目は2ndフルートはまるまるお休み、5曲目は1stフルートが全曲お休み、というちょっと珍しい構成です。私は好みの曲でしたが、ちょっと長くて候補としてはあんまりかな、ということになりました。
G.B.Sammartini(1701-1775):6つのトリオソナタより第6番 h-moll 楽譜を見た感じはわりと面白そうな曲だと思ったのですが、やってみたらいまひとつでした。
G.Ph.Telemann(1681-1767):フルートとオーボエと通奏低音のトリオ TWV42:e2 テレマンのターフェルムジーク(食卓の音楽)と呼ばれる、さまざまな編成の膨大な曲集の中の1曲です。フルートとオーボエが指定されていますが、このオーボエをヴォイスフルート(D管のリコーダー、音域はトラヴェルソとほぼ同じ)でやってみようと提案して、やってもらいました。
譜例 1 テレマンのAffettuoso(愛情をこめて、やさしく)は優美で美しく、胸を打つ音楽があります。
譜例1にあるように、バロック時代のトリオとかトリオソナタというのは、2つの旋律楽器と1つの通奏低音の旋律が3段の譜面に書かれます。この例だと一番上の段はフルート(フラウト・トラヴェルソ)、二段目がオーボエ、三段目が通奏低音です。通常、通奏低音のパートはチェロかヴィオラ・ダ・ガンバかファゴットなどの低音旋律楽器と、チェンバロかオルガンかリュート族の低音楽器であるテオルボなどの和音を鳴らせる楽器で演奏します。そのため、トリオと言いながら、上のパート2名と通奏低音2名の4名という構成になることが多いです。
もちろん通奏低音は鍵盤だけでもかまいませんし、チェロなどの低音旋律楽器だけで演奏する場合もあります。また、2つの上声部の楽器も、音域が合っていれば、指定された楽器以外の楽器で演奏してもかまいません。結局、今年のメインプログラムはこのテレマンのトリオにしましょうということで候補が決まりました。ヴォイスフルートとトラヴェルソのトリオソナタは初の試みなので、とても楽しみです。シャープ1つの短調の曲なのですが、3曲目が同主調でシャープ4つになります。これがトラヴェルソにはけっこう厳しいのですが、頑張ります。
<おまけのひとこと>
今日は妻が鍵盤を担当してくれました。