神経衰弱(その1)
このサイトの「あそびのページ」というカテゴリの中で、「サウンド神経衰弱」というJAVAアプレットを 公開しています。このアプレットはカードを何回めくったかを数えて表示する機能をつけています。 もちろんめくった数が少ないほうがいいに決まっていますが、さて、めくった数が具体的にどの程度の 値だったら、何が優れていたことになるのでしょうか?
カードをめくる(オープンする)回数が少なくなる理由として、以下のようなことが考えられます。
運がよい 記憶力がよい 戦略がよい たとえば簡単のために、今カードのペアが6組、全部で12枚で「ひとり神経衰弱」をやることを 考えてみます。めくるそばから全部ペアだった場合、12回のオープンで“上がり”になります。 これが理論上の最短手数です。この場合、記憶力や戦略が無関係であるのは言うまでもありません。
では、最も運が悪かった場合、カードは100%記憶できるとして、オープン回数を一番減らせる戦略 はどのような方法で、その時の回数はどのくらいでしょうか?
まず素朴に考えると、全部のカードを1度オープンする。運が悪いという想定ですから、ここで 偶然ペアが揃うことはありません。ひとたび全部カードがわかってしまえば、あとはそれを揃えて 開けて行くだけですから、全てのカードが2回ずつオープンされることになります。さきほどの 6ペア12枚の例ならば24回のオープン、ということになります。これ以上手数がかかることは ありえません。
でも、ちょっと考えてみると最後の1枚のカードは開けなくても何だかわかりますよね。残った 1枚なのですから。じゃあ最後から2番目のカードはどうでしょう。最後の2枚が残っている段階では どっちがどっちだかわかりませんが、片方を開けた段階で、そのカードと合うカードは必ずわかる はずです。ということで少なくとも最後の2枚は1回しかオープンする必要はないはずです。という わけで、どんなにカードの配置に恵まれなくても22回のオープンで“上がる”ことはできます。
別の見方をしてみます。1枚のカードは、何回オープンされることになるか、考えてみます。 オープン1回でペアになれば、それは「運がよい」ということです。1回目で場所を確認し、2回目 でペアになれば、これは「記憶力がよい」ということになります。3回以上オープンしている、 ということになれば、それはちょっと記憶力が・・・ということでしょう。まとめると、以下の表の ようになります。
回数 判定 1回 運がよい 2回 運はよくないが記憶力がよい 3回以上 運もよくないが記憶力もよくない
さて、ということで、全体のオープン回数と、カード1枚当たりのオープン回数を記録すると、 どの程度記憶力がよくてどの程度運がよかったかを判定することができます。そういうプログラム を作ろうかなーと思ったんですが、欲しい人、いますか?
その2につづく(予定)