前へ
10歳になったよ
トップへ
10歳になったよ
2004年9月10日・・・里絵里紗は無事に10歳になりました。
残念ながら東京へ単身赴任中の文パパは一緒ではなかったけれど、この日はちょっと大きめのバースディケーキを予約しておいて、
3人でささやかにお祝いをしました。
二人が産まれた時は、とにかく私自身が自分の事(自分の体の状態)に精一杯の状態で、更にその後もとにかく日々追われるような忙しい毎日。
10年経ったらこんな風に3人でケーキを食べてお祝いができるようになるなんて想像も出来なかったなあ〜。
2300gと2690gだった、小さかった二人はこの10年で随分大きくなり、身長は私と20cmくらいしか違わなくなったし、
靴のサイズはなんと同じ!(体重は私の方がはるかに多いけどさ)
やっぱり現代っ子なのか、手足がとても長い女の子になりました。
文パパとのお風呂は『4年生の3月31日まででおしまい』だと言う事で、だんだんと父離れの時期にもなり、
母にも内緒の事が増えてきて、ちょっぴり生意気にもなってきました。
だんだんと赤ちゃんだった二人が、子供から大人へと成長していくんだなあと思うと、頼もしくもありちょっぴり寂しくもあり、
フクザツな気分です。
これからはちょっとだけ長く生きている一番身近な人間として、二人のこれからの成長をしっかりと見守って、
時にはよいアドバイスなんぞができるようになれたら…なんて、母はこの日思ったのでした。
兎にも角にも、10歳おめでとう!
パパの転勤…
急に文パパが東京へ転勤する事となった。
里絵里紗になんて話そう…。パパはいつどうやって話したらいいのか、ずっと悩んでいました。
悩んだ末にお風呂に入った時にそれらしき事をちょっとほのめかしたら、里絵が大泣きだったそうです。
それでもいつまでも黙っている訳にもいかず、やっぱりお風呂の時に話したようです。
そしてついに今日から東京へという日…
いつも出張の時に送って行くのと同じ様に、駅へ車でパパを送っていきました。
既に車の中で、里絵も里紗もそしてパパも涙ぐんでいました。
(ママはこういう時どうしたらいいのか、私だって切ないんだぞと思いつつじっと我慢)
暫くは里絵が夕食中に急に泣き出したり、里紗がふさぎ込んだり、我が家からは二人の笑い声が消えていました。
でも、あれからもうすぐ3ヶ月。以前よりも元気な二人の笑い声が響き渡るようになりました。
寂しい気持ちは依然としてあるだろうけど、二人はそれをきちんと受け止めて受け入れて、
毎日頑張っています。
なかなか頑張れないのが、パパ。困ったもんだ…。
2年生の…
1年生から2年生になる前の春休みの宿題?として、KENZO先生は「2年生の顔・心」といったものを考えてくるようにといったらしい。
更に、4月の1番の持ち物がその2年生の顔や心だった。
結構これはりえもりさも困ったようだ…。
本人達は顔つきというか顔の一部が代わると思ったようで、毎日鏡を見ては、「まだ変わらない」を連発していた。

2年生になって教室が移動した。今度の教室は「わかたけ学級」という、いわゆる特殊学級と呼ばれているクラスのすぐ隣だ。
実はりえりさの保育園からのお友達の男の子がこのクラスにいる。彼は自閉症なのだ。
まだ2年生になったばかりのりえりさたち同級生が、この自閉症の事をどのように理解しているのかわからないが、
今のところ特別な感情は持っていないようで、むしろ彼と休み時間に遊んだりすることがとても楽しく、嬉しいらしい。
大人は障害児というとついつい変に同情したり心配したりしてしまうが、うまくいえないがりえりさをはじめクラスのみんなは
「彼はそういう人だ」という感じで、ゴクゴク普通に接している。
出来ない所は助けてあげる、でも出来そうな所や頑張れる所は見守っていてあげる…
いつの間にか特に話し合って決めたふうでもないけれど、そんな暗黙の約束事があるようだ。
そして何よりその彼の気持ちを一番に思うこと…というのが大前提のようだ。
これからだんだん学年が上になり、大人に近づいていくにつれ、自閉症という病気への理解が深まる時、
子供たちの自然な感情として、彼の事を変だと思ったり、嫌だと思う気持ちも出てくると思う。
でも、そんな気持ちを飛び越えて「彼はそういう人」なんだという、今のままの障害児とか健常児なんていう
変な垣根を飛び越えた関係を保っていて欲しいなあと私は思う。