といっても一言で「これ」といえるほど単純ではない。
私が惹かれている部分の一つに「和歌」であることがある。
ご存知のとおり和歌は基本的に三十一文字で構成されている。そしてその中には比喩・暗喩・掛詞などといった独特の言葉がある。
これらの言葉を織り込むことで、わずか三十一文字の歌が下手な小説よりも雄弁に物語を語ることが多い。
前ページの『百人一首を好きなわけ』で述べたとおり、藤原定家はこれらの特性を上手く生かして百首を集め、後鳥羽院への想いを伝えている。
更に魅力の一つといえるものに、女流歌人の歌が多いことが上げられる。全部で二十一首。もっといえば、この百人一首には貴族以外の身分の低い者の歌もちゃんと収められている。素晴らしいと思うと同時に、この平安の時代は和歌に秀でたものであれば、男でも女でもそれなりのチャンスを与えられていた時代なのだと、少々羨ましくもある。
それぞれの歌の現代語訳や解説は勿論ですが、上記の比喩や掛詞などの説明、更にきまり字も百首解説の中で、一首一首やっていきたいと思っています。
順番は1番からきちんとやっていこうかな・・・、多分そうすると思います。本当は好きな歌を先やりたいんだけど、ここは我慢我慢。
なお、現代語訳等については、いささか学術的面とズレを生じる場合があるかもしれませんが、ここはあくまで趣味のページなので、そのあたり大目にご覧下さい。