INDEXに戻る

水 の あ る 風 景
 
H29.8掲載 ウシュアイアのビーグル水道
・アルゼンチンの最南端の町・ウシュアイアは対岸のチリ領のナバリノ島とのあいだのビーグル水道に面する。(南緯55度)

・ウシュアイアには空港もあるが、その港が南極への航路の出発地点となる。

・ビーグル水道は東西に細長い海峡となっていて、外洋の狂う50度海域を避ける絶好の航路だ。ウシュアイアの位置するフエゴ島の北には有名なマゼラン海峡も大西洋と太平洋を結ぶ水路となっている。

・写真の季節は3月、晩夏の穏やかなビーグル水道を望む、アルゼンチン海軍基地。
H28.10掲載 ウズベキスタン・アムダリア川

・中央アジアには旧ソ連の五つの国がある。そのひとつがウズベキスタンだ。ユーラシアの文明史で中心となった。

・その文明は大河・アムダリア川の賜だ。

・アラル海には北側のシルダリア川と南側アムダリア川が平行して注ぐ。

・両川ともに流域の灌漑がソ連時代に進み、綿花などの栽培が盛んとなった。水量は逆に下流にいくに従って減少し、アラル海にはほとんど到達せず、同海は消滅の危機に瀕している。

・写真はウズベキスタン共和国と同国内のカラカルバクスタン自治共和国との「国境」の橋から上流をのぞんで。
H28.7掲載 モンゴル・オルホン川
・オルホン川はモンゴル帝国の旧首都カラコルムを潤す。

・「オルホン渓谷」は世界(文化)遺産に指定されているが、写真からは日本的意味での渓谷には見えない。大平原のモンゴルならではの「渓谷」扱いなのだろう。

・北流しているが、ロシアに流れてバイカル湖に至る。バイカル湖からは大河エニセイ川となるので、北極海水系だ。

・モンゴルにはほかに東部の諸河川が東流して(ノモンハンなどを経て)中ロ国境のアムール川に至る。これらはオホーツク海水系だ。
H28.4掲載 アメリカ・ヨセミテ渓谷

・アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ東方のシェラネバダ山脈入り口にヨセミテ国立公園がある。われわれ外国人のみならずアメリカ人にも人気の観光地だ。

・渓谷と言っても、氷河地形の広い谷間(1.6km)が東西に細長く(11km)つづく。その中央を写真のマーセド川が流れる。氷河谷の千メートルの断崖には数多くの滝があるが、写真奥はそのうちの代表・ヨセミテ滝だ。
H27.12掲載 豪タスマニア島のクレイドル山と山間の湖

・オーストラリア大陸の南にタスマニア島がある。大陸から見ればちっぽけな島だが、北海道を一回り小さくした大きさで、南北違うが同緯度だ。

・島の中心にクレイドル山国立公園があり、独特な自然環境を誇っている。写真は二峰からなるクレイドル山。cradleの意味の「ゆりかご」の形状から名付けられた。標高は1,545mで、島の最高峰も1,614mにとどまる。(北海道最高峰旭岳は2,291m)

・山に抱かれるダブ湖は芦ノ湖の形に似て半分くらいの大きさだ。湖一周の遊歩道でのハイキングが人気。

・島の西は同緯度で南米大陸まですべて海(インド洋、大西洋)なので、偏西風はピュアな空気を島にもたらす。
H27.8掲載 アラスカ・プリンスウィリアム湾に落下する氷河
・米国アラスカ州は氷河のメッカだ。州都アンカレッジから日帰り距離内で海上から氷河が見られる。

・氷河観光のクルーズ船はアラスカ鉄道の南の終着駅ウィッティアの港から出発する。船上からプリンス・ウィリアム湾に落下する氷河を数多く見ることができる。

・プリンス・ウィリアム湾はアンカレッジのある半島の逆側の大きな海で、写真の半島の山上はすべて氷床となっている。海洋性気候で降雪量が多く、寒冷なので、雪が蓄積して、そこから氷河は直接海へと落下する。
H27.5掲載 ポーランド・クラクフのヴィスワ川
・ポーランドの国土の60%以上を流域とするヴィスワ川はヨーロッパの大河の一つだ。

・写真は古都・クラクフのヴァヴェル城壁下を洗うヴィスワ川。水源は写真の奥にあたるスロバキア国境の山脈だが、上流部にあたるここからも見ることはできないほど、平坦な国土だ。

・クラクフからはおおむね北流し、首都ワルシャワでの中流部を経て、グダニスクでバルト海に注ぐ。流路延長千キロ。
H26.8掲載 モロッコ・トドラ渓谷
・モロッコは砂漠一色の国だと誤解されている。国土の中央を貫くアトラス山脈の西側は大西洋沿岸の海洋性気候で農業が盛んだ。もちろん降雨量は少ないので、それなりの農業だ。

・一方、アトラス山脈の東側は広いサハラ砂漠の西の縁になる。山脈に遮られて海からの風は極端に乾燥する。観光としてはこの砂漠が主役となる。隣国のアルジェリア、チュニジア、リビアなどは最近治安が悪化しているので、モロッコでの砂漠体験が人気だ。

・砂漠と言っても雪山の高山を背後に持つので、そこからの流下水で渓谷ができ、写真のように砂漠の民は流水を楽しむ。
H26.3掲載 フィリピンパラワン島エルニドのスールー海
・パラワン島はフィリピン・ルソン島の南西に細長くのびる島だ。北西の南シナ海と南東のスールー海の両海を分けるが、南シナ海側の沖合には中国との紛争の南沙諸島がある。

・エルニドはそのパラワン島の北部の両海・海浜リゾートの総称。写真手前のアプリット島(砂浜)はそのうちのスールー海側のリゾート。

・リゾートの沖合(小島付近)すぐにも珊瑚礁があり、ダイビングが盛んだが、砂浜の木陰でのんびりと海を眺めるのもよい。
H25.11掲載 オーストラリア・パースのモンガー湖
・パースはオーストラリア大陸西海岸(インド洋岸)の唯一の大都市だ。

・そのパース郊外のモンガー湖(淡水)は湖と言うより池に近い大きさだ。(不忍池程度)

・この池を有名にしているのは写真の黒鳥だ。西オーストラリア州の州鳥に指定されているが、「black swan」と英語で言えばもっと有名だ。swanは白鳥だから、黒い白鳥、ブラック・スワンはあり得ないことの代名詞だ。だが、目の前にその黒鳥が寄ってきた。

・タレブ著「ブラック・スワン−不確実性とリスクの本質−」という本を読んだことがある。
H25.6掲載 グルジア・トビリシのクラ川
・グルジア(2015年からジョージア)は旧ソ連を構成する社会主義共和国の一つだった。同じアゼルバイジャン、アルメニアとともに南コーカサス三国の一つとなっている。

・首都トビリシはシルクロードの最古の都市の一つだが、いまはヨーロッパの都市そのもの。写真はその東西を貫流するクラ川。写真手前の東方に向かって流れ、アゼルバイジャンに至り、カスピ海に注ぐ。

・グルジアは2008(平成20)年にロシアと(グルジア内)南オセチア自治共和国の実質帰属をめぐって戦争、敗北している。戦後数年しかたっていないが、旧戦場から百キロも離れていない首都は平穏そのものだ。(ロシア人観光客も)
H25.3掲載 ペルー・チチカカ湖
・チチカカ湖はアンデス山中の湖面標高海抜3,800m余りの大きな湖だ。

・写真はペルー側のプーノにあるホテルから撮ったもの。狭窄部の両岸が迫っているのが見えるが、その先の湖の主要部分は遠すぎて見えない。更に遠くはボリビア領。チチカカ湖は国際湖沼だ。

・見える限りのプーノの湾入部は全体の二十分の一程度に過ぎない。横に掘られた細長いものは航行用の水路。

・3,800mの高所に宿泊するのは初めてだが、ここに至るまで、インカの古都クスコ(3,400m)から陸路ラ・ラヤ峠を越えた。そこの4,335mが陸上で経験した最高標高となった。

H24.11掲載 ベトナム・フォン川
・フォン川(香江)はベトナム中部の古都フエを南北に分けて東流し南シナ海に注ぐ。

・川下りの観光船が市街地上流のティエンムー寺の河岸から出て、写真はその途中の鉄道橋(手前のトラス)道路橋(向こう側で路面が高い)を交差する直前。

・橋の下にはフエの市街地が遠望される。

・フエはベトナム戦争の激戦地だが、現在はその記憶を呼び起こすものはほとんどない。ベトナムには平和がふさわしい。
H24.7掲載 オーストリア・イン川
 
・イン川は大河ドナウの一大支川だ。オーストリアのチロル地方(オーストリアをしゃもじの形になぞらえると左側の柄の部分)の中心都市インスブルックを西流し、ドイツバイエルン地方へと下り、ドナウ本川に合流する。

・チロル地方の中心都市・インスブルックの名前の由来はイン川のブルック(橋)からきている。写真はまさにインスブルック旧市街のイン川に架かるその橋である。

・季節は夏真っ盛り。しかし、雨がちなのと氷河の雪解け水がまざって濁流に近い豊水量だ。白濁しているのは上流の氷河の存在を証明している。

・ちなみにブルック(bruck)は橋だが、ブルク(burg)はザルツブルク(塩の町)のように「町」(城)を意味し、ハイデルベルクのようなベルク(berg)は山(丘陵)の意味だ。
H24.1掲載 南部アフリカ・チョベ川
 
・チョベ川はアフリカ四大河川のザンベジ川の支流。あとの三つはナイル川、コンゴ川、ニジェール川。

・ボツワナとナミビアとの国境を流れ、ザンベジ川に合流後、世界三大瀑布のビクトリアの滝に至る。ザンベジ川はさらにジンバブエとザンビアの国境を流下、モザンビークにいたり、インド洋(モザンビーク海峡)が河口となる。

・写真の区間はボツワナのチョベ国立公園のチョベ川河畔。サファリカーで回ることも写真を撮った舟からのリバーサファリも可能だ。サファリの一番の対象はアフリカ象だが、写真のワニも多数。

・ザンベジ川は支川も含め多数の国の国際河川となっているが、この写真の対岸はナミビア。少し下流ではナミビア、ボツワナのほかにザンビア、ジンバブエと四ヶ国の国境が交わる珍しい地点となっている。なお、ナミビアは旧ドイツ南西アフリカ植民地で大西洋岸の国だが、国土が細長くここまで伸びている。

H23.4掲載 ネパール・ナラヤニ川支川
 
・ネパールを流れる川はすべて南流後、インドに下りガンジス川に合流する。その一大支川のナラヤニ川の多分左支川の風景。

・ネパールというと山の国というイメージだが、インドの国境沿い(南部)はインドの大平野の一部をなす。従って、河川も緩流で、左から右に流れているのが写真からはわからないほど緩い。

・写真の区間は緩流かつ浅く、手前に泊めてある「高瀬舟」(日本名、底の浅い木造船)でしか、使い物にならない。対岸からはエレファントサファリを楽しんだ観光客を乗せた象が二頭帰ってくる。

・対岸の森はチトワン自然公園、インドサイとかインド鹿などがサファリの対象だ。手前には観光客用のロッジが立地する。ネパールの新しい観光だ。

H22.10掲載 ヨルダン側の死海
 
・死海はカスピ海、アラル海などと同様の「世界の海」とは独立の「海」だ。「世界の海」の標高はつながっているのですべてゼロメートルだが、死海は約マイナス400mだ。

・塩分濃度は「世界の海」の3%の十倍、約30%もある。

・写真は死海の東岸、ヨルダン王国側から写したもの。右すぐが北岸となり、唯一の流入河川・ヨルダン川の河口がある。夕日が没する向こう岸はイスラエルの山なみ。

・ここはヨルダンの死海ビーチリゾートの一画。リゾートホテルが並ぶ。「海」水は一見汚そうだが、塩分濃度が濃いせいか、有機物(臭)はないが、水棲生物もいない、文字通りの「死」海だ。

H22.2掲載 ミャンマーマンダレーのエーヤワディ川
・ミャンマー(旧ビルマ)は日本の1.8倍の面積の大国。国土の中央を北から南に貫流し、デルタを形成したのちアンダマン海に注ぐのはミャンマーを代表する河川・エーヤワディ川(旧名イラワジ川)。流域面積は41万km3で日本の面積より広い。

・川はその中間で古都マンダレーを潤す。写真はマンダレーの西郊を流れるエーヤワディ川を古都側から撮ったもの。乾期の今、広大な砂洲に漁民が作業用小屋を建て、漁業に従事する。雨期には水位が数メートル上昇し、砂洲は水没する。

・ミャンマーにはさらに大きな河川が流れている。サルウィン川(長さ2,400km)は長江、メコン川と並ぶアジアの三大河川で、いずれもチベット高原を源とし、わずかな間隔を並流し(中国名:怒江)たのち、ミャンマー東部を貫流し、これもアンダマン海に注ぐ。

H21.10掲載 バングラデシュダッカ市のブリガンガ川
 
・バングラデシュの国土はベンガル湾に注ぐ三つの大河による広大な沖積平野によりなる。パドマ川(上流名はインドのガンジス)、ジャムナ川(同、インドのブラマプトラ)それにメグナ川である。

・それら三川は首都ダッカ市付近で合流する。だから、川が動脈となり、水上交通が発達してきた。

・写真はダッカ市内の南部を流れるブリガンガ川に作られた河港・ショドルガート。「ガート」とは川岸のこと。

・写真の右が川岸でダッカ市内方向。左が浮き桟橋で、その間を旅客用の連絡橋が結ぶ。

・数十隻の貨客船が係留されている。ブリガンガ川はダッカ市までが遡上可能と言う。

H20.11掲載 アイルランド・ダブリン市のリフィ川 
 
・リフィ川はアイルランドの首都・ダブリンの中心街を貫流する代表河川だ(東京で言えば隅田川)。

・写真は目抜きのオコンネル通り(東京で言えば銀座通り)のリフィ川に架かるオコンネル橋から下流を撮ったもの。

・ダブリン市の人口は百万人。国全体が四百万人だから、割合は多いが、高層ビルが少ないなど、都市の過密を感じさせない中都市の風情だ。

・川の長さは125km。日本の川と比べて、これも中河川。ただし、雨量強度が小さいので(一年中しとしと雨)、最下流のここの川幅は200mにも満たない。堤防も必要なく、堀込み河川だ。

・だからか、川沿いにオープンスペースのための張り出し部を設け(写真左岸側)、親水空間の一部としている。

H20.6掲載 ラオスの古都ルアンパバン付近のメコン川
・メコン川は東南アジアの国際大河川。中国チベットを水源とし、中国雲南省、ミャンマーラオス国境、ラオスタイ国境、カンボジアを貫流し、ベトナムメコンデルタで南シナ海に注ぐ。

・ラオスの首都はメコン川に臨むビエンチャン、そこから400km遡って古都ルアンパバンに至る。

・ この付近のメコン川はラオス国内を流れるので、左右岸ともラオス。

・写真はメコン川と遡江する乗合船。長距離航路のため途中一泊するという。

・水質は濁水でかすかに有機臭がする。ラオス国内の支川は清水なので、合流点からは清濁両水が左右に下流まで続く。

H19.12掲載 インド・マドゥライのヴァイハイ川 
・インド・マドゥライ市は南インド、タミル・ナドゥ州の代表都市。

・写真は市内を貫流するヴァイハイ川に架かる橋梁と河原で草を食む牛二頭。

・ ヴァイハイ川はデカン高原南部を水源とし、東南に流下して、中流部平野のマドゥライ市を貫流したのち、ベンガル湾に注ぐ。デカン高原の東西分水嶺は西の「マラバール海岸」寄りにあるので、東流する諸河川は大河となり、「コロマンデル海岸」に注ぐ。

・橋梁は二階建てになっている。下の橋は旧橋らしく、水抜きの穴を多数設けた形式で、洪水時は潜水するのだろう。

・牛はインドでは聖なる動物で、町中には(野良)牛が闊歩するが、写真中の牛は飼い牛で、本来いるべき場所で、ほっとする景色だ。

H19.8掲載 ブータン・プナカゾン 
・ブータンは山の国で、平地が各谷筋にわずかだが、古くからその谷々に文化が栄えている。

・写真はそのうちのプナカの谷のプナカ川「川中島」にそびえるプナカ・ゾン(城と寺の共用建物)。

・右左二川合流点の「川中島」を合流後の下流プナカ川側から見ている。時季は雨期の七月、早朝の朝靄の風景。

・プナカ地方は標高1,400m。首都のティンプー谷の2,400mより低く、温暖、避寒地となっている。むかしの首都、日本で言えば京都のような存在。仏教の僧職は冬はプナカ、夏はティンプーと一年に二度移動する。

・移動するにはドチュラ峠(3,150m)を越えなければならない。いまも山の国の移動は大変だが、標高が高いのに木々は青々とし、熱帯インドに隣接する国であることが実感される。

山の国・ブータン紀行」をご覧ください。

H18.12掲載 タイ・チャオプラヤ川
・タイの国土を北から南へと貫流し、首都バンコクを流れるチャオプラヤ川はバンコクの象徴だ。

・古くはメナム川と呼ばれたが、メナム・チャオプラヤが正確で、メナムは「母なる川」の意。

・写真で横架する二本の橋の右側はクルンテープ橋(旧橋・・・跳開橋)、左側は新クルンテープ橋(ラーマ3世橋)

・「クルンテープ」は天使の都すなわちバンコクの現地での呼び方。

・川は写真の左から右へ流れ、河口までは20キロメートルもある。大河だが超緩流なので、バンコクは水害常襲が問題となっていた。最大流下能力は4,000㎥/秒程度か?日本で言えば、名古屋を流れる庄内川程度。

H17.9掲載 トルコ・アタチュルクダム湖
・トルコ東南部のチグリス・ユーフラテス川上流域は比較的水資源が豊富。

・ユーフラテス川上流に発電、灌漑を目的とするアタチュルクダムが1992年に完成、総貯水量は487億㎥と莫大だ。

・ダムの名はトルコ共和国初代大統領ケマル・アタチュルク(トルコの父)より。アタチュルク、本名ケマル・パシャは独立運動の英雄で、トルコ国民から慕われている。

・写真のフェリーは、水没した国道の代替となるもの。山上の墳墓テラスの倒れた神像で有名な世界遺産ネムルート山から東南部中心都市ディアルバクルへの途上、このフェリーで湖水を横断する。

・このダムは下流のシリア、イラクとは水争いのもととなっている。

H17.1掲載  ニュージーランド南島Mt.Cook(3,753m)
・ジェームス・クックはイギリス人探検家。南太平洋の幻の大陸の発見の命を受けて帆船で探検したが、見つからず、タヒチ、トンガなど歴訪とともに、ニュー・ジランドを隈無く調査。

・ニュージーランドNZに残るクックの名前は、南島、北島間のクック海峡とこのクック山。

・南島にはサザンアルプスという背稜山脈があり、その最高峰(NZ国でも)がクック山。

・標高3,753mは富士山よりも少し低いが、オーストラリアとの間のタスマン海(日本で言う日本海)の暖流の影響で、降雪量が多く、万年雪が氷河を形成している。

・写真の撮影季節は12月。夏期にもかかわらず、雪に覆われている。ちなみに写真撮影の場所は表NZ側で、からっ風で、湿度20%の絶対乾燥状態だった。

・写真の川の流れは、クック山からのフッカー氷河の溶出水で、白く濁っている。流末はプカキ湖になるが、太陽光の屈折の関係で、乳青色のすばらしい湖面となる。

H16.7掲載  ココポ海岸からのラバウル遠景
・ラバウルは太平洋戦争戦跡地だが、マッカーサー将軍の蛙跳び作戦で跳ばされたのが幸いし、ニューギニア戦線唯一激戦にはならずに終戦を迎えた。

・戦後はニューギニア島東半分とともに豪信託領を経て、1974年にパフアニューギニア国として独立し30年になる。ラバウルはニューブリテン島北東部の州都。

・ラバウル(シンプソン)湾は天然の良港だが、それも、火山のカルデラが海没した地形による。

・火山(外輪山)はたびたび噴火を繰り返し、最近の1994年の噴火では、ラバウルの町が灰に埋まった。新市街地ココポが建設された。

・写真はそのとき噴火した火口の一つダブルヴル山(日本名:花吹山)を二三の休火山が囲む半島部の遠景。左奥がラバウル湾。手前撮影地はココポの海岸。椰子の緑陰で南半球の太陽の方向が海のほう北であることがわかる。

戦後生まれラバウルへ行く・・・旅行記です。

H14.9掲載  メキシコ保養地カンクンのカリブ海
・メキシコ・ユカタン半島は中米地峡から北へ突き出て、メキシコ湾とカリブ海を分ける。

・ユカタン地域には、かってマヤ文明が栄えた。半乾燥・石灰岩地帯の文明には謎が多い。今は、見渡す限りの平原森林地帯で、チチェン・イッツァなどの石造神殿遺跡が点在する。

・現代文明のアメリカはこの地域の海岸にカンクンという一大リゾートを建設し、自国民を遊ばす。

・カンクンの数十のホテル群は半島東沖の砂州上に作られる。砂州と内陸との間の汽水内海はラグーンとなりワニが出没するが、外海・カリブ海は見事な白砂のビーチとなる。

・この日、強東風により、遊泳禁止。昔であれば、絶好の貿易風か。

H.14.5掲載 ベトナム・ホーチミン市のサイゴン川
・かってのサイゴンはベトナム戦争後、英雄の名を取ってホーチミン市と呼ばれる。

・川の名前は相変わらず「サイゴン川」

・サイゴン川の5月は暑い。ときは夕方、ようやく涼しくなる時間、対岸からフェリーが到着する。

・フェリーの客は大半がバイク。着岸後、河岸通りは、バイクであふれかえる。

 

H.13.11掲載 台北淡水河口
・台湾島北端の台北市の盆地状平野を潤して北流するのが淡水。

・写真は淡水が台湾海峡に注ぐ河口での夕日の風景。

・近くまで地下鉄(MRT)が通じて、終点淡水駅から河口まで至近。土曜日の夕方、河口漁港の防波堤の上で、市民がサンセットを楽しむ。

・このあと暗くなり、駅への帰路、海鮮台湾料理を楽しむ。

 

H.13.9掲載 マダガスカル・モザンビーク海峡の海
・マダガスカルは世界第4のおおきさの島(グリーンランド、ニューギニア、ボルネオにつぐ、本州島は第7位)

・アフリカ大陸の東に位置するが、あいだのモザンビーク海峡と呼ばれるわずか400キロの距離を人も動植物も渡れず、人種は主にマレー系、動植物は亜大陸に特有の、きつねザル、バオバブの木が有名。

・写真は、バオバブの「並木道」で観光地となっている西海岸モロンダバ市の海岸。

・時刻はあさ日の出前。すぐ沖の帆船と手前の2人はいずれも小エビを網で捕っている。
H.13.8掲載 東京多摩の国分寺崖のハケ
・東京多摩台地南の東西にのびる崖線には「ハケ」と呼ばれる湧水群がある。

・写真は中央線西国分寺駅から近い「お鷹の道」と呼ばれる歴史散歩道から見られる湧水箇所の一つ。

・この湧水などを水源とする野川は多摩川の左支川。

・10数年前までは都市排水などが流入し、野川の水質は全国最悪レベルだった。

・しかし、多摩川流域下水道が完成した現在、野川の水はこの湧水からのみとなり、清澄さを取り戻した。

 

H.13.4掲載 昭和記念公園
・立川米軍基地あとには広大な面積の国営公園が出来た。

・写真はそのほぼ中央にある人工の清流。石を配し、蛇行させたりと、多自然型せせらぎになっている。

・両岸は見渡す限りの桜の園となって、春には花見客でにぎわう。

 

H.13.3掲載 中国広州市都心を流れる珠江(分流)
・珠江左岸側の河港岸壁に通勤船が到着したところ。

・広州市には珠江本流および写真の分流などが縦横に流れ、水上交通が発達し、舟運が重要な交通手段となっている。

・写真の少し向こう、上流に本流からの分派点がある。この分流は左派川となる。

・東京で言えば隅田川を少し大きくした程度。

・本流は荒川放水路に当たるが、そちらの規模は数倍で、まさに大河と感じられた。

 

H.13.2掲載 キューバ随一の保養地バラデロの メキシコ湾に面したビーチ
・社会主義国キューバにも金持ち相手のリゾートがある。もとは敵国アメリカが残してくれたものだったが、ちゃっかり利用して外貨を稼ぐ。

・キューバ島の北側はメキシコ湾に面する。写真はまさに夕日がむこう西方に沈む刻。

・メキシコ湾は米、墨とキューバ島に囲まれ、まさに亜熱帯の温水海となる。ここからのメキシコ湾(暖)流が遠く北欧まで流れ、ヨーロッパの気候を人間の住めるものにしている。

・海水浴という言葉がぴったりの、ぬるい風呂に入っている気分を味わえる。

H.13.1掲載 エジプト・アスワンを流れるナイル川
・ナイル川はアフリカ中央部を水源とし、北流して地中海に至るが、貫流する最後の国・エジプトではゆったりとした大河の様相となる。
・しかし、それでも幾つかの急流部分があり、有名なのは南部都市アスワンの町中での急流である。
・この急流の直上流にはアスワン・ハイ・ダムがあり、さかのぼる船舶もこの町が限度となる。
・写真は町のある東岸から、急流部分の小舟と中州の島・西岸を見渡した夕景。
・小舟はファルーカと呼ばれ、一枚帆ですいすいと急流をさかのぼることが出来る。
・中州にはリゾートホテルの明かりが見えるが、その向こうの西岸は砂漠が押し寄せ、「死」の世界となる。
H.12.12掲載 スペイン中部を西流するタホ川 
・スペインの古都トレドは首都マドリッドの南方80キロに位置するイベリア半島中央の要塞都市。

・タホ川はこの地点で、狭窄部となり蛇行するが、都市国家トレドはそれを天然の要害として、欧州中世の戦乱の世を生き抜く。

・写真は夏の乾期にあたり、水量が極端に少なく、堰上下では富栄養化が進み泡も発生している。

・タホ川は全長1000キロあまり、西流し、隣国ポルトガルのマドリッドの港に至る。名前はテージョ川と変わる。

H.12.11掲載 カンボジア・アンコールトム南大門の外濠
・有名なアンコールワットの西北に位置するアンコールトムは東西南北正方位方形の都市遺跡。外周は水濠で守られている。

・遺跡の正中心には四面観音石像が林立するバイヨン寺院がある。

・写真は方形の外周に5つある門のうち南辺の中央に位置する南大門から見た水濠。乾期で水面が狭く、漁には適期なのかもしれない。

・門に連なる参道脇には、写真のデーヴァ観音石像が連なり、人々を見守る。 

H.12.10掲載 ノルウェイ最大のソグネ・フィヨルド(全長204km)
・急峻な崖の上は高原状の地形。氷河浸食によるU字谷になり、海水が浸入したのがフィヨルド地形となる。

 ・崖の崩壊土からできた沿岸平地がわずかに見られ、写真のような教会を中心とした集落となっている。

 ・欧州の絵に描いたような風景とはまさにこの写真のようと感じられた。

 

H.12.9掲載 岐阜県北部飛騨地方の主峰・籾糠山(1744m)
・頂上直下には写真のような名もない湿原が点在し、ブナの古木もそこかしこに残存する。

 ・この山の真下では高速道路東海北陸道の飛騨トンネル(約11km)の工事中。完成すれば伊勢湾と富山湾とを結ぶ列島横断ルートとなる。