平成13年度



 最近もの忘れが多い。
だから大事なことは手帳に書くようにしている。
これからは、陶芸に関するその時々のことを、ここに書くことにする。
忘れなければ次のものが入らないのだろうか?

平成13年12月29日
雪の夜
 このホームページを作って1年が過ぎ、今年も暮れようとしている。
その間1000人を超える人にアクセスしていただいた。
ホームページを開設するときには、想像できないほどの大勢の人に見ていただいたことになる。

 何故、このホームページを作ったのか。
それは、師匠である山田剛敏先生の夢門窯(むもんがま−−無文老師に因んで命名している)で勉強しているときに知遇を得た、三澤博先生(日府展専務理事−−彫金家)の影響が有ると思う。

 私の稚拙な作品を美術展に出品するよう勧めた三澤先生曰く、「自分が満足する作品は一生出来ない、その時点で精一杯の作品を見ていただいて、より上達したものを次回以降見ていただけば良い」と。

 たしかに、自分の思い描くものは一生出来ないかもしれない。
ただ、初めて出品した美術展では誇らしさより、恥ずかしさのほうがが勝っていた。

平成13年11月24日
日展を観る
 日展は、日本陶芸展、日本伝統工芸展とは全く違う。「日展アートガイド」には、
「日展の工芸美術は、伝統工芸や民芸とは一線を画して、造形革新主義である。急進的であり、実用との関係を断つことを主張、飾る方を主にした装飾デザイン路線を採ったのである。そのため大型化、パネル化、抽象化が進み、鑑賞本意の会場芸術に変身、何でもありの華やかさと動いてやまない趣を呈している。」 とある。
    
 今年の日本陶芸展では、大谷 司朗の「信楽陽色花器」 に特に惹かれたが、出品作品全てが素晴らしく時のたつのを忘れる。

 日本伝統工芸展では、伊勢崎 淳の「備前黒長方皿」に魅せられる。会場を何回も廻ってはまた観てしまう。

平成13年11月17日
冬に備える
信州の冬は凍みる。
粘土が凍るため、冬は窯焚きだけにして作品は作らない。
今年(平成13年)の夏は、冬(12月〜3月)に焚くだけの作品が出来た。

  

平成13年11月3日
茨城県陶芸美術館を観る
 常磐自動車道の友部JCTから友部ICまでは開通したばかりか? ナビに出なかった。
広大な丘の「笠間芸術の森」の一角に、茨城県陶芸美術館はある。東日本では唯一の陶芸専門美術館。
板谷波山と近代の陶芸展を開催中。人間国宝 松井康成も展示されている。   
売店で笠間焼きを販売しているが、笠間焼きは、特徴が無いのが特徴か?何でもありで庶民的。
江戸時代に信楽の陶工との出会いにより始められた箱田焼が、笠間焼のはじまり。
今、仲間がこぞって制作している「納豆どんぶり」を参考に買う。取っ手が微妙に右下がり、これが偶然でないなら、プロは凄い。
 観光地を巡る。袋田の滝、龍神大吊橋、水戸黄門の西山荘、岡倉天心の五浦六角堂(茶の本はかって我が愛読書であった)、勿来(なこそ)の関、小名浜魚市場など。
      
袋田の滝 茨城県陶芸美術館 岡倉天心の五浦(いずら)六角堂の海     図録

平成13年10月28日
◎10月の窯場訪問
山梨県泉郷(いずみごう) の穴窯
焚き始めて3日目(最終日)。公文先生の穴窯築窯の話を聞く。
長野県富士見町の茜窯(あかねがま)訪問。ここも公文先生の穴窯。いろいろな種類の焼き物があり、個性的。
前回は粉引きの茶碗、今回は灰被りの徳利を買った。     
長野県信州新町 神王窯(じんのうがま) 塙先生の穴窯 
大きな穴窯で1週間も焚く。焚き始めて5日目で、薪運び薪くべを1日。
手びねり(輪積み)で、灰のたっぷりかかった越前の土は素晴らしい作品になる。
奥様のセンスがとってもいい。     
下諏訪町 中村さんの穴窯
未然窯 高山 孝七先生の紹介で見学する。
和田峠で、車を置いて徒歩5分ほどの山中。
コンクリート、煉瓦など、全て一輪車などの人力で運搬。もの凄い苦労をした築窯の話を聞く。

平成13年10月21日
◎9月の窯場訪問
塩尻市塩嶺高原別荘地 陶房 吾木香(われもこう) 太田窯
奥様は主に「たたら」で作陶している。
素敵な「ネコの絵皿」は、展覧会用で分けていただけなかった。
吾木香を描いた灰釉の湯飲みを買う。   

平成13年10月14日
◎9月の工房訪問
山梨県小淵沢 くりの木工房
友人の奥様の草木染めの店。
我が工房に桜で染めた暖簾と、藍染めの壁掛けを買う。
付近には工房やギャラリーが多く、芸術村となっている。
山梨県長坂 備前焼ギャラリー 緋彩(ひさい)
通りがかりに看板を観て訪問。
良いものが展示してあるのに驚く。
山本一門(雄一、出、紀 秀山)の作品で納得する。