SONY SUP−L11 38cmウーファー 用
ハードメープル無垢集成材 エンクロージャー （ＭＧＥＳ搭載）
SONY ＳＵＰ−Ｔ１１ コンプレッションドライバー を用いた３Wayシステム
 お客様の部屋にセッティングを終えた様子。 中央と両側のオレンジの板は調音パネル。 |
  オーディオルームは２Ｆですが、大変り丈夫な作りのフローリングの床に設置。 お客様所有の無垢材のブロックを敷きます。 |
  バッフル板外周の隙間が製作上の最も重要なポイントです。 無垢材の収縮膨張を吸収する為のもので、外観はシンプルですが、この構造、 加工を具体化するには長年の経験が必要でした。 この状態から補強板（調整式）と吸音材、取り外し可能なバスレフポートを取り付けます。 バッフル両サイドはラウンド処理（曲面）、現地でMGESを装着したウーファーを搭載します。 |
 マグネット式のサランネットを取り付けた様子。 エンクロージャー、サランネット色は勿論、お客様の指定で製作。 |
 SUP-T11コンプレッションドライバーとオリジナルホーンを 収納するハードメープル無垢集成材の取付台を天板に載せています。 |
  アンプに敷いているオーディオボードはハードメープル無垢材で製作。 30mm板厚の物を全体で5枚用います。 |
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概要 ．搭載するユニットはＳＯＮＹスタジオモニタープロフェッショナル用です。 ＳＵＰ−Ｔ１１コンプレッションドライバー ＋ ＳＵＰ−Ｌ１１ ３８cmウーファーです。 今では幾らお金を出しても入手不可、大変に貴重な品です。 ＳＯＮＹ ＳＥＭ−５Ｓはこのユニットを搭載したスピーカーシステムで、 お客様はこのシステムで所有されていました。 ＳＥＭ−５Ｓは他の民生用、プロ用を見渡しても素晴らしく完成度の高いシステムと評価されていましたが、 お客様はその音に馴染めずに数年間は放置し、その後ユニットを除き処分されたそうです。 満足出来無い原因はエンクロージャーに問題が有ったと判断されたようです。 下記に詳しくお客様から連絡いただいたコメントを掲載します。 この種のお話しは多く聞いていまして、ウッドウイルでは田中伊佐資氏のエンクロージャー 製作のストーリーがその代表例です。 「ぼくのオーディオジコマン開陳」199項辺りから掲載。 ウッドウイルにお問い合わせをして下さる多くの方と同様に、 今回のお客様もどの様に音楽を聴きたいのかと言う目的意識を明確にお持ちです。 今回はそのご希望に添う形で見積提案を行うと言うよりも、殆ど意識の中には仕様が決まっていて、 後はそれを具体的に実現出来る形で提案をさせていただいたと言う次第です。 エンクロージャーの内容積とバスレフのチューニングを決めます。 設置可能な寸法比に重量を考慮します。 この作品にはＭＧＥＳのハーフ仕様Ｂが搭載されます。 ここ迄が物理的仕様、音色を決めるにはエンクロージャーの構造／材料の種類／板厚／その他が有ります。 予算も含め、全体を考慮してハードメープルの無垢材集成材を使います。 集成材は無垢材ですので温度湿度により膨張収縮を繰り返します。 単純な合板を用いる立方体構造で製作すると破綻しますので対策が必要です。 ３８ｃｍクラスのエンクロージャーサイズの膨張収縮率を計算しますと、 歪むとかヒビが入る程度では済まない程の大きな問題が生じます。 天板／底板／側板により組まれた構造体にバッフルと背板を差し込む（接着はしません）。 強度不足では話になりません、ガタツキが生じても、音が漏れてもエンクロージャーの機能を果たしません。 夏や梅雨時の湿度の高い時に木材は膨張します。冬の乾燥した時には収縮します。 その動きを妨げてはいけません。 つまり、緩くても、キツくても駄目、正確な加工で差し込み組み立てなければなりません。 10cm口径クラスのエンクロージャーから始めて１７年の経験を元に、 ３８ｃｍ口径クラスのエンクロージャー加工が出来る様になりました。 以上の様な仕様を満たし、ノウハウを駆使して、初めて音色の綺麗な無垢材を採用する事が出来ます。 くれぐれも、音色が綺麗だからと何の対策も採らずに無垢材を用いないで下さい。 さもなければ最初の夏冬を越す事が出来ずに破綻してしまうかも知れませんので。 音質は ＳＵＰ−Ｔ１１コンプレッションドライバーの音質は製作完了する迄の数年間お借りし、 ウッドウイルのJazz Machineに接続して聞き込みましたので熟知しています。 悔しいかなJazz Machine搭載のＪＢＬプロ用コンプレッションドライバー２４５０は遠く及びません。 ＴＡＤのＴＤシリーズの様な無味乾燥した音でもありませんでした。 尚、ＳＵＰ−Ｔ１１ ＋ ウッドウイル製山桜無垢材楕円ホーンの音は格別でした。 ＳＥＭ−５Ｓを構成するＳＵＰ−Ｔ１１ ＋ ＳＵＰ−Ｌ１１ に加えてリボン型スーパーツイーター パイオニア PT-R100の３Ｗａｙ構成。。 ネットワークの低域と中域は特製のＬ／Ｃ型、T-R100は専用ネットワークを接続しての試聴感想です。 アンプ類の機種名等は失念、使い込んだ名機達です。パワーアンプはモノ構成で片ｃｈ１５０Ｗ。 下記のエンクロージャーの癖や付帯音は確認出来なかった。 不要振動による音の曇り、定在波対策の不備による共鳴音、バスレフチューニングの不備による低域のもたつきや遅れ等の 不快音、硬質材に有りがちな独特の共鳴音 セッティングについて 部屋の特性はかなり承知されている様で、エンクロージャーのブロック脚、音調パネル、部屋構造の補正、等々は 設置完了直後に試聴した限りではかなり満足のいくレベルであった。 全帯域での定位調整は今後の課題か。 試聴の結果からは 特にピアノとボーカルが際立っていた。 と言うのも再生が難しいからであり、他の打楽器や弦なども比較しようが無い程に素晴らしかった。 ピアノは立ち上がりと粒立ち、素の音色が際立っていて再生音と言うより演奏者を意識するレベル。 ボーカル、音像は自然な大きさで拡大縮小されずに音楽ソースのまま。艶やかで潤いを感じます。 １５人構成程（聞いた印象）のコーラス？、各パートと各個人の歌っている姿形が見える。 人数を数えられるレベルです。 ウッドベースにドラムス、ライブではこんな音ですと他人に説明出来そうです。 分解能に立ち上がりに、ダイナミックレンジが良い。 低音が綺麗に消えて行くのが分かる。 ユニットの良さに加えＭＧＥＳも大きく貢献しています。 オーケストラ、この口径サイズのシステムは随分聴いて来たのに、 こんなにスケール感や迫力が有ったか？、静けさと耐入力のレンジが広い為か？。 独唱からフルオーケストラ迄、多様な音楽ジャンルに対応。 設置した最初から唸る程の素晴らしい音で鳴っていますので、今後が楽しみです。 無垢材のエンクロージャーはこれから音が良くなります。 優しく心地良い豊かな響きが３〜５年程して目立ってくる事と思います。 仕 様 ．名 式 ：ＳＯＮＹ ＳＵＰ−Ｌ１１ ３８cmウーファー用エンクロージャー ．エンクロージャー：ハードメープル無垢集成材 バスレフ方式 膨張収縮対応の音色調整用補強板内蔵 ．搭載ユニット ：ＳＯＮＹ ＳＵＰ−Ｌ１１／ＳＵＰ−Ｔ１１ ＰＩＯＮＥＥＲ ＰＴ−Ｒ１００Ｒ ．仕 上 げ ：エンクロージャー： ウレタン２液式吹き付け着色塗装 オーディオボード／ＳＵＰ−Ｔ１１収納台： ソープフィニッシュ仕上げ ．概 寸 ：Ｗ６００／Ｈ９００／Ｄ650 （mm）概算 ．付 属 品 ：ＳＵＰ−Ｔ１１＋専用ホーン 内蔵用スタンド ハードメープル無垢集成材 25mm厚 アンプ類用オーディオボード ハードメープル無垢材 30mm厚 ソープフィニッシュ仕上げ 補足 ウッドウイルのＨＰをいつもご覧になっている方には作品の説明が不足では？と感じている事と思います。 活動を始めてから今日まで、可能な限り詳細に作品説明させていただき、お客様への理解を深める様に努めて来ました。 同時にウッドウイルの仕事内容も紹介も出来ると考えてまいりました。 しかし、この情報を丸毎コピーするのが業態かの様な業者が現れるに至ってノウハウ防止策を取らざるを得なくなりました。 詳細を知りたいと希望される方はメール（電話では困難）にて氏名／住所／電話番号／知り得た情報を非営利とする確約を添えてご連絡下さい。 詳しく対応をさせていただきます。 お客様からの声 ｳｯﾄﾞｳｨﾙ代表 柴田喜美雄 様 御世話になっています。 SP設置作業大変お疲れさまでした。 私一人の力ではどうする事も出来ない代物だったので 御一緒して頂き助かりました。 SP試聴の際に拍子抜けする程の素直な鳴りっぷりに 喜んだのもつかの間当日直ぐに調整を開始しました。 弦と金管が硬質で違和感が有った為電源ｹｰﾌﾞﾙの種類を再検討したり 奥行方向の表現力を深める為､ﾄﾞﾗｲﾊﾞｰと調音ﾊﾟﾈﾙの位置調整を実施しています。 大型SPの調整は想像以上にしんどい作業です。 いつか充分満足のいく音を柴田様に聴いて頂きたいと思います。 今度は､私が頑張る番です。 今回製作して頂いたｴﾝｸﾛｰｼﾞｬｰは以前使用していた SONY純正の物とでは､音質がまるで異なります。 純正箱も他の市販品とは比べ物にならない立派な品物でしたが 抜けが悪く､反応の鈍い音でした。 しばらく､自宅に設置していたものの 大して聴く気にもならず､数年間は埃を被り放置された状態でした。 今回のｴﾝｸﾛｰｼﾞｬｰに変えたことで自然で毎日聞いても飽きない音に大きく近づきました。 無垢材ｴﾝｸﾛｰｼﾞｬｰとMGESの導入をもって初めて SONY製ﾕﾆｯﾄの魅力が解き放たれたというべきでしょう。 今回は冬の道路事情を考えて視聴時間があまり取れず ゆっくりして頂く事が出来ませんでしたが､ 次回来られる時は､色々とお話しを伺いたいと考えております。 近くに来られる際は、ぜひ御連絡下さい。 遠路はるばる大変お疲れさまでした。 ありがとうございました。 |
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