お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「熊本」その3 熊本限定!太平燕
 その土地ならではという食文化はどこにでも存在するが、土地の人たちはごく日常的に食べていて「どこにでもあるもの」と思っている食べ物が、実はその土地独特の食文化だったりすることがある。熊本県でふつうの中華料理店にある「太平燕(たいぴーえん)」もそのうちのひとつで、熊本の人はラーメンやチャンポンと同列の一般的な食べ物と考えているらしい。

 実は20年近く前に初めて熊本を訪れたときに、太平燕という名前を初めて耳にして「いったいこれはなんだ?」と首を傾げた経験がある。多少メジャーになってきてはいるが、今も独自の食文化といえる。簡単に言うとチャンポンの中華めんの代わりに春雨を使ったものだが、もちろんそんな単純な料理ではないだろう。いわゆるスープ春雨とも似て非なるものである。

 熊本市内で太平燕をいただいたが、豚骨スープは思ったよりもさっぱりしているうえに、野菜類を中心に具がどっさりと乗っていて予想以上にボリュームがある。ただ、そこは春雨や野菜類中心なので、ヘルシーな食べ物には違いない。熊本では土産物でカップサイズの太平燕を売っているのだが、さすがにカップだとスープ春雨っぽいような感じがした(苦笑)

(この項おわり)

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