東京新宿

「東京新宿」　ウナギを食べつくせ

　ウナギが絶滅危惧種に指定されてしまい、この先ウナギ料理が食べられなくなっていくのかとの心配があちこちでささやかれている。私の住む岡谷は「うなぎのまち」でウリ出しているので、ウナギが食べられなくなるとその看板も下さねばならない。むろん、これは岡谷だけの問題ではなく、全国各地に波及することなのであろうが・・・。

　そんなわけでウナギの真価を語るため、新宿西口にある「カブト」という店を紹介したい。ここではウナギを余すところなく串焼きにして出してくれる名物酒場である。エリ、ヒレ、キモ、レバ、一口蒲焼を「一通り」と称し、だいたいのお客さんはこの「一通り」を注文し、店内でちょっと癖のある親父さんが黙々と焼いている。

　エリとかヒレはほろ苦さが酒の肴にぴったりで、とりわけ焼酎やビールにはよく合う。レバは希少品のようで、私が来店する夕方にはすでに品切れとなっていることがほとんど。キモはいわゆる肝臓ではなく、内臓全体のようだ。まあ、なによりもウナギを余すところなく食べつくすわけだから、絶滅危惧種になった時こそ、こういう無駄のない食べ方をすべきだろうとつくづく思う（笑）

（この項おわり）

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