お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「大阪」その4 お通し代わりにまず注文
   大阪には立ち飲みとか大衆酒場と呼ばれる店があちこちにあり、とりわけ昔ながらの店というのはサラリーマンやおっちゃんたちを中心ににぎわいと活気にあふれている。そして、そうした店の多くは「お通し」というのがない。地元でも東京なんかでも、居酒屋で当たり前のように「お通し」が出てくるのだが、大阪ではお目にかかるほうが珍しい気がする。あるいはそういう店ばかりに行っているだけなのだろうか?

 それはさておき、そんな大阪の大衆酒場で必ずといっていいほど定番になっているのがどて焼き、あるいはどて煮である。牛筋肉の煮込みのことで、串に差して出してくれるところが多い。とりわけ串カツの店や立ち飲み屋にはたいがい串刺しのどて焼きがあり、手っ取り早く注文して素早く出してもらえることから、「お通し」代わりといえよう。

 たいがいは白味噌仕立ての甘めのたれがからんでいて、青ネギをパラリとかけていただく。コリコリとした歯ざわりが心地よいし、独特の香りが「これから酒を飲むんだ」という高揚感?をあおる。店に入るやいなや、酒を頼む前に「とりあえずどて焼きね」と注文する人もいるほどで、ある立ち飲み屋で常連客が店に入るなり、いきなりどて焼きの鍋から串をつまんで食べ始めたという光景も見たことがある。

(この項おわり)

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