お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「八戸」 苦くない菊の花
 秋を代表する花にはいろいろあるが、日本人にとって菊というのは特別な意味があるようだ。天皇家のご紋になっているだけでなく、全国各地で菊花展が催されて丹精込められた鉢が並べられているのを目に する。それだけでなく、食用にもできるというのが菊の特徴であり、刺身に添えられることも多い。

 ところで八戸は「南部菊」という名称で昔から食用菊の産地として知られている。土産物屋には黄色が鮮やかな菊の花を袋一杯に広げたものが売っていた。一見するとあまりおいしそうではなく、苦いのではないかという先入観があ り、事実刺身に添えてある菊を食べて「苦い」と口走ってしまったことも多々ある。

 八戸の飲食店で南部菊の酢の物を注文したが、苦いという先入観を払拭してくれるようなさっぱりとしかもほのかに甘さのある味覚でとても美味しかったのに驚いた。南部菊はほかに味噌汁の具として地元ではよく食べられているようで、血液サラサラの効果もある健康食品として親しまれてい るという。

(この項おわり)

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