船橋

「船橋」　大衆酒場のどんぶりもつ煮

　東京の隣、船橋市は東京下町に相通ずるような雰囲気をもった酒場がある。もちろん、同じ総武線沿線にあるまちだし、都内で働いている人も多いということもあろう。ただ、漠然と「そうはいっても、ここは千葉県だな」と感じると、ちょっとは東京で飲んでいるのとは違う感覚になる。とまあ、分けのわからぬ能書きはこのくらいに。

　そんな東京下町の味覚であるもつ煮込みを食べさせてくれる大衆酒場・加賀屋が船橋にもある。同名の店は都内にも散見されるが、この船橋の加賀屋で出てきたもつ煮込みはなんと、どんぶりにたっぷりと盛られてきて思わずびっくりした。昔風大衆酒場を標榜する店で小鉢に入って出てくるのとは大違いである。

　もつがたっぷりに豆腐が入り、上からネギをドサッと乗せたまさしく豪快な、あるいはざっかけという表現がぴったりのもつ煮込み。これを食いながら、下町ハイボールをグイグイと飲むと、簡単にセンベロ状態にさせてくれる（笑）。船橋の「この味」とはちょっと違うかもしれないが、強烈な印象だったので紹介させてもらった。

（この項おわり）

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