羅臼

「羅臼」　エゾシカのシチュー

　今、日本全国で深刻な問題となっているのが、増えすぎたエゾシカやニホンジカの環境へもたらす大きな影響だ。農作物への被害もさることながら、植林した木々や貴重な高山植物まで食い荒らしてしまい、このまま放置すれば生態系にも重大な影響を及ぼしかねないという警告を発する人もいる。

　捕獲をして個体数を調整することが唯一の対策といっていいが、捕獲はしたものの、それを食肉としてどう活用していくかはまだまだ課題。ただ、肉そのものはそれほどくせはないし、ジビエ料理や郷土料理への活用などいろいろと応用できそうで、北海道の土産店でもエゾシカの肉を使った商品が販売されている。

　知床半島にある羅臼町は大自然に包まれているためか、どこへ行ってもエゾシカの姿を見ることが出来る。ここに宿泊したとき、エゾシカのシチューをいただいたが、柔らかく煮込んだ肉と北海道特産のアイヌネギがマッチし、なかなかの逸品だった。ただし、これも通年ではなく季節限定の料理だったと記憶している。

（この項おわり）

あの町この味味覚別リスト（Ｂ級グルメ、郷土料理などの分類）に戻る