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関東地方の内陸部にあたる埼玉県、栃木県、群馬県には、地元に根付いたＢ級グルメというのが多数存在する。それぞれ、何気ない食べ物ではあるが意外に美味しい。知名度や地域性を考えても、埼玉県行田市周辺にのみ存在するゼリーフライのようなものから、全国にその名をとどろかす宇都宮餃子まで千差万別。もちろんそれで優劣が付けられるというものでもない。
さて、群馬県太田市のＢ級グルメといえばやきそばである。日本３大やきそばというのがあり、これが定説かどうかは不明だが、太田市は秋田県横手市、静岡県富士宮市と並んでその名を連ねている。横手市のやきそばは食べたことがないが、富士宮市なんかは独自色が色濃く出ていて一つのブランドになっている。マイナーなところでは、栃木県栃木市のジャガイモ入りやきそばというものもある。
太田市のやきそばというのは、一言で言って「各店がオリジナリティーを持って売り出している」とのこと。すなわち、これが太田やきそばを代表するんだ、という味覚はないそうである。私が訪れた店は濃い目のソースを使っていたためなのか、全体に真っ黒に近い色のやきそばであった。ただ、これもその店のオリジナル。各店食べ歩きをして比べてもらうことこそが、太田やきそばの特徴なのかもしれない。
（この項おわり）
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