お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「名古屋」その4 実質本位のあんかけスパ
 「名古屋めし」という言葉がメジャーになってきた。関東や関西とは違った独特の食文化を持つ名古屋を中心とした中京圏には、まだまだ不思議な食べ物がいろいろある。一言で表現することは難しいが、私が直感的に思うのは「実質本位」。手羽先のように見た目も食べ方も上品とはいえなくても、とても美味しいという食べ物がまだまだ隠されていた。

 あんかけスパゲティーというメニューを、名古屋のパスタ店や喫茶店ではよく見かける。名古屋の人には別に珍しくもなんでもない食べ物だろうが、スパゲティーのソースに片栗粉(だと思う)でとろみをつけてかけている料理。具材もいろいろ使っているようだが、当地ではオーソドックスなミラネーズというベーコンやソーセージをどっさり入れたあんかけをいただいた。

 正直、それほど美味いものとは思っていなかったが、スパイスがピリリと効いているうえ、太目の麺にしっかりとからみついてくれるので予想以上の美味しさである。スパゲッティーを食べると言うと、ちょっとおしゃれな感覚があるが、これはどちらかというとうどんやラーメン感覚の庶民派。とくにサラリーマンの昼食に人気が高いというのもうなづける、まさに実質本位の名古屋めしである。

(この項おわり)

あの町この味味覚別リスト(B級グルメ、郷土料理などの分類)に戻る