お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「伊勢」その2 太麺が特徴の伊勢うどん
 江戸時代の旅といえば、ほとんどはお伊勢参りだったというほど、伊勢神宮への参拝の歴史は古く、そして根強い。旅の原点ともいえるお伊勢参りでは、神宮周辺に設けられるさまざまな店を巡ったり、おいしいものを食べたりという楽しみも付帯している。今も内宮入口にあるおかげ横丁には多くの参拝客や観光客が訪れてにぎわいをみせている。

 さて、伊勢にはこの地独特の「伊勢うどん」という名物がある。もちろん、その名のとおりうどんなのであるが、これが他地方のうどんとは一味違っている。まずはその太さである。どんぶりに盛られたうどんの太さはふつうのうどんの倍はある。これに汁ではなく、濃い目の醤油をかけて出されるので一瞬びっくりしてしまう。

 ところが、太いうどんではあっても麺はとてもやわらかい。うどんというよりも、粘り気のまったくないもちを食べているという感覚で、思いのほかスルスルといただくことができる。お伊勢参りに訪れた人がサッと食べられるようにとのことだそうだが、この独特の伊勢うどん、ぜひとも参拝の際には味わってほしいものである。

(この項おわり)

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