お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「今治」その1 今治流の焼き鳥とは
 愛媛県東部にある今治市はあか抜けた感じのする都市であり、しまなみ海道を通じて瀬戸内海の離島や中国地方とも連絡している。タオル生産では日本一と言われ、造船業など工業都市のイメージが強く、観光という面からすると近隣の松山・道後温泉に比べあまり目立たない。

 そんな今治市がまちおこしとして売り出したのが「焼き鳥のまち」。全国どこにでもあるごく当たり前の素材である焼き鳥が、実は今治市では今治流とも言える独特のものだったことがわかり、堂々たる郷土料理としてPRを始めたのである。最大の特徴は炙るのではなく、鉄板の上に乗せて焼くということ。そして、まぎれもない鳥料理であることだ。全国には「焼き鳥」と称しても、実は豚肉を使ったものなども総称しているケースが多いが、今治の場合は鶏肉を使用している。

 いくつかの店があり、それぞれ特徴を持っているのだが、まずいただきたいのが皮。これがなかなか美味い。しっとりした歯ごたえがあり、ビールにはピッタリ。ただし、鉄板で焼くのでもちろん串は付いていない。もうひとつ厳密には焼き鳥ではないが、唐揚げの「せんざんき」もぜひ食べたいものである。当地では最後の締めに「せんざんき」をいただくそうだ。

(この項おわり)

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