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「別海」 めったに食べられない初夏の旬
 北海道で初夏の旬の味覚のひとつに北海シマエビがある。背中の縞模様が特徴のあるエビで、大きさはボタンエビくらい。サロマ湖や尾岱沼が主な産地になっており、シーズンになると打瀬舟が湖上に繰り出して漁を行い、当地の風物詩にもなってい る。資源保護のため漁期がごく限られていることから、道内でもあまり目にすることは ない。

 以前に紋別市の料理屋でゆでた北海シマエビを食べたときには、やや泥臭さを感じたのであるが、昨年(平成20年)尾岱沼近くにある民宿では、なんと北海シマエビの踊り食いをいただくことができた。民宿では「刺身」と言っていたが、生きたままのエビの殻をむしりとって、そのまま醤油に付けて食べると言う豪快な漁師の味覚といっていいだろう。

 生で食べる北海シマエビには泥臭さはなく、さっぱりとした甘みでとてもおいしかった。皿に盛っても飛び跳ねるエビを食べるのだから残酷とも言えなくないが、それだけにしっかりと味わい尽くさなければならない。北海シマエビの刺身は、採れたてでなければ食べることができないので、まさしく季節限定、地域限定の究極の旬の味覚である。

(この項おわり)

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