お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「敦賀」 独特の歯ざわりがたまらない
 冬になるとお目見えするのがナマコ。あのヌメヌメとした独特の姿は気味悪いが、姿形からは想像もできないような美味さがある。ナマコの特長のひとつに、生でも干しても使えるというのがあ る。干したナマコは中華料理で重宝され、私は食べたことはないがスープなどにすると美味しいそうだ。

 また、ナマコは身ばかりでなく、卵巣の部分はコノワタと言って昔から酒の珍味として重宝されてきた。記憶が定かではないが、独特の舌触りを持っていたと思う。そんなナマコにはいろいろな種類があ るが、なんといってもいちばんのものは赤ナマコ。夏にはほとんど店頭に並ばないので、たぶん冬が旬ではないだろうか。

 12月の雪が降る中、敦賀に泊まったときに小さな小料理屋でナマコ酢を食べさせてもらった。ふつうは小鉢に少し入っているものなのに、なんとどんぶりに入れどっさり出してくれた。なまこの歯ごたえのよさ、それでいて噛み砕くと溶けるような食感は他の食材では味わえ ない。柚子で風味付けすると臭みもなくなり、日本酒の絶品に様変わりする。

(この項おわり)

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