大阪天満

「大阪（天満）」　激安立ち飲み屋をはしごしよう

　大阪の繁華街といえばキタとミナミに代表されるが、ヒガシと呼ばれるいわゆる下町もまた、酒飲みにとっては楽しいゾーンである。とくに、京橋や天満には立ち飲みや小さな居酒屋が軒を連ねており、連日たくさんの人たちでにぎわいをみせている。旅人だとかしこまって店に入るのは勇気がいるわけだが、地元の人間のふりをして何食わぬ顔で店にもぐりこんで、まず雰囲気を味わいたい。

　大阪・天満のＪＲ天満駅北側には、年季の入った一杯飲み屋がたくさんある。店先には大きめののれんがかけられ、多くの店が入り口は開けっ放し。ふらりと入ったはいいが、店員が案内してくれるのを待っているのはヤボの仕業である。勝手に開いているところに陣取ればいい。するとすかさず注文を聞かれるので、ビール、チューハイ、日本酒等々、まずは飲み物をお願いするのがパターンのようだ。

　私が入った店のひとつは、界隈では一番ではないかと言われる激安の店で「あて」（肴）の単価がなんと５０円のものからあった。ビール一本と２、３品くらいなら千円程度が相場。大阪名物のどて焼きやきずし（しめ鯖）はたいがいの店にあるので、なにわグルメも楽しめる。どこかあか抜けた東京の立ち飲み屋とは違った、大阪の「おっちゃん」たちの集う立ち飲み屋にぜひ行ってみたいものだ。

（この項おわり）

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