お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「大阪」その1 大阪大衆食文化・おでん
 あの町この味の80品目を超え、いよいよ全都道府県1品以上の紹介を終えようとしている。最後に残ったのがなんと大阪。食い倒れのまちであり、グルメという点でも、大衆の味という点でも、全国に比類なき食文化を持っている。それゆえに意外ではあったが、これは単に私自身が大阪をまだよく把握しきっていないということからきている。

 大阪に数ある食文化のなかで、今回はおでんを取り上げる。別に大阪だけの料理ではないのだが、大衆の味を代表するもののひとつであり、おでんダネも豊富という点では、やはり大阪の味ということになろう。ちなみにおでんのことを、かんと炊きとも言うそうだが、語源は「関東」なのか「広東」なのかは定かではない。

 以前に私が入ったおでん屋では、クジラのコロやサエズリといったものも食べさせてもらった。これらのタネは、かつては最も安いタネとして親しまれたのであろうが、今はがんもどきが4個は食べられるという値段になってしまった。カウンターでそんな昔話をしながら、おいしくいただく。大阪の庶民の味は、こんな感じで楽しまなければいけないのだろうなと実感した。

(この項おわり)

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