お勧めの旅！４７都道府県別ガイド＜あの町この味
「延岡」　やなの鮎尽くし
　延岡市の市街地を流れる大瀬川には、秋になると簗場（やなば）が設けられ、ここで取れる落ち鮎を食べさせてくれる特設の食堂がお目見えする。鮎は日本を代表する食文化のひとつで、ここだけでなく全国のいたるところで味わうことができる。天然の鮎は河川によって味が違うとも言われているが、食べ比べたことがないので私にはたぶん違いが分からないだろう。

　さて、延岡の簗場で食べた鮎はコース料理で、瀬越し、塩焼き、みそ焼き、鮎飯というラインナップであった。注目したのは塩焼きとみそ焼きである。塩焼きのほうは、今まで見たことのない３０センチくらいはあろうかという巨大鮎が登場。みそ焼きの方はおなじみの小ぶりの身がしまった鮎がでてきたのである。

　巨大鮎の正体はメスで、お腹に卵をたっぷりと抱えていた。これを豪快にかぶりつくわけであるが、鮎独特のいい香りがしてなかなかおいしかった。純粋に身のうまさということなら、やはり小ぶりでしまっている鮎、すなわちオスも捨てがたい。瀬越し、鮎飯もなかなかのものである。鮎コースは、やはりビールをお供にして楽しみたいものである。

（この項おわり）

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