お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「長崎」その2 ずらりと並ぶ和洋中
 長崎を代表する料理といえば、「卓袱」が上げられる。漢字を見て「しっぽく」と読める人も少ないだろう。私も「しっぽく」という料理は知っていたが、こんな漢字を書くとは思わなかった。辞書を引くと、中国風の食卓というふうに出ている。テーブルの上にありとあらゆる料理が並ぶさまは壮観で、値段ももちろんそれなりの出費は覚悟しなければならない。

 卓袱は、本来数人で食べ分けるものであるため、ひとり旅の私には手が届かないものである。ところが、この料理を一人でも食べられる店があると聞いて、早速挑戦してみることにした。まずは、女将さんから「おひれをどうぞ」と言われ、小さな椀をいただく。あとは、中華あり、和食あり、西洋風ありと、なんでもありの料理がどどーんと並べられたのである。

 刺身を食べたと思えば、豚の角煮を食べ、チーズの入ったしんじょが出てくるという感じ。お皿には必ず三品が盛られているが、店の主人に聞くと、奇数というのが卓袱の基本なのだそうだ。とにかく次から次へとフルコースのごとく料理が出てくる。ご飯と香の物とフルーツ、そして梅椀と呼ぶ簡単な汁粉で締めくくる。とにかくすごいの一言。一度は挑戦してみたい料理だ。

(この項おわり)

あの町この味味覚別リスト(B級グルメ、郷土料理などの分類)に戻る