富士宮

「富士宮」　焼きそばのまちを味わう

　富士宮市は、焼きそばのまちとして売り出しているそうだ。全国ではほかに、秋田県横手市があるそうだが、横手では行くのがたいへんなので、とりあえずそう遠くない富士宮に行ってみることにした。街中のあちこちの飲食店で、焼きそばのまちののぼり旗を見かけたが、さほど大々的にＰＲをしているという感じはなかった（※２００４年当時）。

　そのうちの一店を訪ねる。ここは鉄板焼きの店で、本来ならお客さんが勝手に焼いて食べるというシステムのようだったが、初めての私はお店の人に焼いてもらうことにした。その焼きそばの麺であるが、ふだん見慣れているような中華麺よりも、太めでかなり硬そうだった。蒸し麺だとのことで、パサパサしているのもそのせいかもしれない。

　味付けはウスターソースと鰹節の粉というもので、食べてみると太めで硬そうだった麺も、歯ごたえがいいなあという程度で、逆に心地よい感触であった。ソースもさっぱり目で、ふだん食べている焼きそばのなんとなくベッタリしたような感じはなかった。この店の特徴かとも思ったが、のちにスーパーで同じような生麺を売っていたから、これが富士宮焼きそばの特徴なのだろう。

（この項おわり）

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