山形

「山形」　夏は冷たいラーメンが美味い

　梅雨も明けて、いよいよ本格的な夏の到来となった。この季節、麺類といえば、ひやむぎ、そうめん、ざるそば、といった冷たい味覚へと向かうものである。いくら、ラーメン党であっても、さすがに冷房のないところで汗まみれになってまで熱々のラーメンを食べる、というのは、サウナ効果こそあっていいかもしれないが、やはり敬遠してしまう。

　ところが山形市には、暑いこの季節だからこそ美味しいラーメンがある。その名も冷やしラーメンと言う。断っておくが、冷やし中華ではない。見た目はまさしくラーメンそのものである。たっぷりのスープに麺が隠れ、そのうえにチャーシュー、メンマなど定番の具が乗っている。ただ、ひとつだけ違うのは、スープに氷が浮いていることだけである。

　駅近くのラーメン屋で食べた冷やしラーメンは、スープがピリ辛でさっぱりしていて美味しかった。決して、熱々ラーメンのスープを冷ましたというものではなく、れっきとした冷やしラーメン用のスープなのである。冷たいラーメンというのは、なんとなくミスマッチ風ではあるが、これはぜひとも食べてみる価値がある一品である。繰り返すが、冷やし中華とはまったくの別物であることを強調しておく。

（この項おわり）

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