お勧めの旅!47都道府県別ガイドあの町この味

「下関市」 高級料理からラーメンまで
 下関を代表する海の幸に、フグがある。日本有数の水揚げを誇り、当地にはさまざまな種類のフグにお目にかかることができる。旬も種類によって違うため、年中フグ料理を楽しむことができるという。当地では、縁起をかついで、フグのことを「ふく」と濁らずに言っている。

 トラフグなど多くのフグは内臓に猛毒を持っており、昔からフグ中毒により命を落とす人が多かった。江戸時代には、フグを食べることが禁止されていたというが、明治に入ってから、長州出身の初代内閣総理大臣・伊藤博文がフグを食べたことにより、晴れてフグが解禁になったと言われている。ただし、内臓の中でも無毒の部所もあり、そのなかでも白子は絶品とされている。

 天然のトラフグは、庶民にはなかなか手の届かない高級料理ではあるが、種類によっては安価で手に入るものもある。下関には、フグの身をすりこんだ「ふくラーメン」や、小フグの空揚げが乗った立ち食いの「ふくそば(うどん)」といったものや、下関駅の駅弁・ふく寿司もなかなか美味い。ただ、せっかく本場に来たのだから、やはりフグのフルコースを味わってみたいものである。

(この項おわり)

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