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「高松」 究極のファーストフード・ご存知讃岐うどん
 高松といえば、やはり讃岐うどんなくしては語れない。安い、早いだけでなく、旨いも兼ね備えた究極のファーストフードと言えるだろう。私の学生時代、香川県出身の後輩がいたが、彼は何につけ「讃岐うどんが麺類で一番です」と自慢していたのを思い出す。「そこまで言うほど、旨いものなのか?」。そばのメッカ・信州に住む私には常に疑問だった。それを解消すべく、早速高松で讃岐うどんについて調査してみた。

  観光客向けのちゃんとした店構えのところもいいが、やはり地元の人と同じ条件で食べられるセルフサービスの店を選んでみた。ところが店に入ったはいいが、何をどうしていいのか分からない。呆然と立ち尽くす私に向かって、店のおばさんが「厨房にいるおじさんに玉数を注文してください」と声をかけてくれた。ようやく私は大玉のぶっかけうどんを注文することができた。厨房のおやじは、手早くうどん玉をゆがき、どんぶりに入れたかと思うと、いきなり一升瓶の醤油をうどんにかけた。さらに鰹節とねぎをすばやく散らし、私の目の前にドンと出した。この間、わずか10数秒という早業であった。

  アイスクリーム店ではないが、ぶっかけうどんにはトッピングがつきものである。目の前に種種の天ぷらなどが並んでいる。また、うどんだけでは物足りない人のためにおにぎりやおいなりさんも並べられている。私も野菜の天ぷらとコロッケをトッピング(どんぶりのうどんに乗せる)して清算してもらった。これ全部で五百円払っておつりがくる値段。とことん安い。さて、味のほうであるが、醤油をぶっかけてあるにしてはしょっぱくなく、麺もしこしこと歯ざわりがよかった。さすがは究極のファーストフードのことはある。恐るべし、讃岐うどん!

(この項おわり)

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