お勧めの旅！４７都道府県別ガイド＜あの町この味
「新宮」　目を見張る大きさ！？
　紀伊半島の南部、和歌山県新宮市に「めはり寿司」という郷土料理がある。料理といっても、おにぎりを高菜という菜っ葉でくるんだだけという、実にシンプルなものだ。寿司と名がついていながら酢めしも使っていない。けれども、こんなに単純なものが美味しいのだからおもしろい。

　私が新宮市で購入した「めはり寿司」は、小ぶりのちょうど三口くらいのサイズだった。もっと大きいのが本来の姿だそうで、「目を見張るほどの大きさ」というところから、この名前（めはり寿司）がついたとのこと。

　高菜をぐるりと巻いた「めはり寿司」は、高菜のほどよい塩加減がよく、ごはんとマッチしていて実に美味い。あとは味噌汁でもあれば、ほかにおかずはいらないほどである。農作業の合間などに手軽でしかも簡単に食べられる、そんな庶民の味が今に伝わっているのであろう。

（この項おわり）

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