鹿児島

「鹿児島」　こちらでは、つけあげと言うそうです

　つけあげ、というのは、さつま揚げのことである。鹿児島では、つけあげと呼ぶことが多い。さつま揚げなら、だれでも食べたことがあるだろうし、私も旅行をするまでは正直なところ「別にどうってことないお惣菜じゃないか」と思っていた。

　ところが、鹿児島市で製造されているつけあげは旨い。とくに揚げたてが最高である。鹿児島に行くと、あちこちにつけあげを売っている店がある。お土産用に買う前に、まずはその場で一枚いただいてみることだ。白身魚をふんだんに使ったつけあげの味は格別なものがある。

　もうひとつ、このつけあげの最大の魅力は焼酎にぴったりということである。魚が原料にもかかわらず、つけあげ自体はさほどくせがない。焼酎のなかでもとりわけくせが強い薩摩の芋焼酎とつけあげがあれば、ほかには何にもいらなくなる。最近、私の町の大型店にも鹿児島市の製造元からくるつけあげが販売を始め、大ご機嫌なこのごろだ。

（この項おわり）

あの町この味味覚別リスト（Ｂ級グルメ、郷土料理などの分類）に戻る