最後の客車普通列車に乗る

01年10月の筑豊本線電化に伴って、機関車が牽引するいわゆる「客車普通列車」が姿を消したそうです。この列車に私は、運良く00年11月に乗ることができました。当時記載した『たび白書』にも、「間違いなくあと何回かのダイヤ改正によって「客車普通列車」は姿を消すことになるだろう」と書いていました。ここではそのときの思い出を紹介してみたいと思います。
(なお、文中の「客車普通列車」という文字のどこかが、列車の写真にリンクしています。探してみてね^^)

私が「客車普通列車」に乗ったのは偶然ではなく、意図的なものだった。当地を旅するにあたり、 時刻表をながめていて、ふと目に付いた「M」や「D」といった記号のない数字だけの列車番号。 これは「客車普通列車」に違いないと思い、この列車に乗るためのスケジュールを組んだ。

時刻 場所 状況 気持ち
17:00 門司港駅 すでに列車入線済み まさに「客車普通列車」だ
    列車の写真撮影 記念になるかも
    乗車 電車と変わりないな
17:22 門司港駅 発車直前 マニアがビデオ撮ってるなあ
    発車の瞬間 このガクンって感触がいいね
17:28 小森江駅 車内 お客が少ないなあ
17:31 門司駅 6分停車 のんびりしてていいな
    発車 次はもう下車か
17:45 小倉駅 到着 これが最後になるかなあ・・・

てなわけで、たった23分間であったが、貴重な「客車普通列車」の旅を経験した。この話、さらにエピローグがある。

翌朝の状況 そのときの気持ち
目が覚める 「今何時かな?」
時計を見る 「あ!8時過ぎてる」
もう一度時計を見る 「しまったあぁ(涙)」

実はこの列車、朝は門司港行として走っていたのである。むろん、当初の予定ではこの列車に乗るつもりだった。 だ が、前日に小倉市内で食った「フクともつ鍋で一杯」が効いてしまい、不覚にも寝坊をしてしまったのだ。
結局、前日夕方の乗車が私にとって最後の「客車普通列車」となってしまったのである。(涙)

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