寝ながらにして目的地へ−寝台特急
私はすでに寝台特急に20数回の乗車経験があり、現在運行しているほとんどの寝台特急には乗っている。夜遅くに列車に乗り込み、車内で一夜を過ごし、翌朝には目的地に向かっているというシチュエーションは、旅の醍醐味である。もちろん、寝ながらにして目的地に移動するというのは有効な手段であることは言うまでもない。
寝台特急には浴衣が備え付けてあるので、寝具を用意する必要はない。ただ、浴衣への着替えは車掌の検札が済んでからのほうがよいと思う。着替えの途中で検札が来ると、バタバタとあせってしまうからだ。また、駅のホームで買い物をするときは浴衣姿はご法度。
北斗星号など一部の寝台特急を除き、食堂車はもちろんのこと、車内販売すらほとんどない。乗るときに駅売店で必要なもの(寝酒や朝食等)を買っておかなければ、車内でひもじい思いをする羽目になる。ドリンクの自動販売機がない場合もあるので注意しなければならない。
最近ではシャワーがついた列車というのも現れた。A個室寝台の乗客は無料で利用できるほか、他の寝台利用者も車掌からシャワーカードを購入して利用することができる場合がある。列車が揺れるため多少苦労するが、体験したい方はぜひどうぞ。
寝台列車ではなかなか眠れないもの。そんなときはぼんやりと車窓を眺めてみるのもいい。昼間とはぜんぜん違う風景が探せるかもしれない。旅に出ているのだから、眠るのはもったいないというおおらかな気持ちで乗ってみてはどうだろうか。
かく言う私も最初は眠れなかった。ところが最近では列車に乗る前に一杯飲んでくるうえ、車内では二次会を決め込んで酒をあおり、酔ってそのままバタンキューというパターンが定着している。ホテルよりもかえってぐっすり眠れるくらいですよ(笑)。
※寝台特急廃止が急速に進んでいます。ご乗車はお早めに! |