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Gasparini, F. (1668-1727)
Missa a quatro voci a Capella
(Missa canonica, 1705)
4声のミサ(ミサ・カノニカ)

「鍵盤の和声実践」" L'Armonico Pratico al Cimbalo "の著者であり、
D.スカルラッティやJ.J.クヴァンツの師としても知られる、
フランチェスコ・ガスパリーニのミサ曲です。

曲は単独のカノン楽章と、カノンを織り交ぜた楽章とからなり、
2重カノン、反行カノンなどの様式を駆使しています。

2013年にバッハによる筆写譜が発見されたことで、
一躍関係者の注目を集めることになった作品です。
バッハの筆写譜は1740年ごろのものと考えられていますが、
この頃バッハは古楽作品の収集とともに
対位法的技術の学習/研究を行なっていた形跡があり、
この筆写譜がまたそのことを支持しています。

以下に作品に含まれるカノンを示します。
ちなみにバッハの筆写譜発見の報道発表で紹介されたのは
キリエのソプラノ声部です(原曲から移調されていました)。
 楽 章
拍子
小節数
 楽章に含まれるカノン WAV演奏時間
Kyrie
キリエ
4/2
47
1-17小節:5度と8度のカノン(4声)
0:00-0:52
18-32小節:5度と8度のカノン(4声)
0:52-1:39
33-47小節:4度の2重カノン(4声)
1:39-
Gloria
グロリア
4/2
137
19-33小節:5度の2重カノン(4声)
0:44-1:11
58-68小節:5度の反行カノン(2声のみ)
1:56-2:14
67-77小節:4度の2重カノン(4声)
2:14-2:35
Credo
クレド
4/2
3/1
4/2
265
60-74小節:4度のカノン(4声中2声)
2:23-2:56
195-207小節:5度の2重カノン(4声)
6:52-7:15
207-224小節:5度のカノン(4声中2声)
7:15-7:48
Sanctus
サンクトゥス
4/2
24
1-24小節:8度、5度、4度のカノン(4声)
0:00-
Benedictus
ベネディクトゥス
4/2
32
1-32小節:4度のカノン(3声中2声)
0:00-
Agnus Dei
アニュス・デイ
4/2
25
1-25小節:5度と4度の2重カノン(4声)
0:00-

Kyrie

Gloria

Credo

Sanctus

Benedictus

Agnus Dei


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