■押したくなるスイッチ第2弾 「仮装大賞パネルと審査員ボタン」の製作 〜 道のり9

▼審査員用ボタンの製作の続き▼

審査員側の得点を入れるコントローラー側の製作の続きをします。


これは本物です(参考写真)

本物は、テプラで印刷したような数字「1」と「2」の下側に、
枠が黒色の「赤ボタン」と「黄ボタン」が取付してあります。

アーケードゲームで使用されている押しボタンっぽいですが、
ネットやカタログを探しても同等品が見つからず、
雰囲気が似ている押しボタンスイッチを手配することに・・・


これが購入した「押しボタン」です。
セイミツ工業 30φ PS-14-G 

アルミケースに取付をして配線しました。
パイロットランプも同時に取付しました。

審査員側の得点を入れるコントローラーには、100VのLED電球を利用するので、ACコードをケース側に取付たいと思います。


ケーブルブッシュを取付けるパーツを
3D-CADで設計します。

今まで大変だった変な形状も
3Dプリンターのお陰で簡単に出来上がり


Panasonicのインターホンに
付属していたACケーブルを利用します

こんな感じに自作したケーブルブッシュと
ACケーブルがピッタリと合体できました。

ケース裏側からネジで固定します。
電源スイッチも一緒に取付しました。

▼審査員用ボタン用のアクリル電球カバーの製作▼

今回の製作で一番難しい思えたので、後回しにしていたアクリル板の曲げ加工をチャレンジしたいと思います。
アクリル板を曲げることなく、アクリル板をそのまま貼り合わせて四角い透明ケースに仕上げる妥協は絶対にしたくないので、
失敗しないような方法を時間を掛けて悩んだ結果、作業工程は増えますが、先ずは「木型」を作ることにしました。


MDF板を数多く購入してレーザー加工機でカットします。
(ダイソーの6mm厚のタイプを採用しました)

数枚づつ木工用ボンドで接着
この作業を何回か繰り返します。

希望の厚さが300mmだったので、
50枚のMDFを地道に接着して厚くしました。


こんな感じの丸焦げ木型の出来上がり。

ヤスリで焦げを削ります。

それなりに綺麗に削れました。


左右にガイド用の板を固定するので
7〜8箇所程度ネジ穴を開けます。

今まで作った50枚のMDF板より、
4mm程度大きめのサイズでカットしました。

カイド用の板(左右2枚)をネジ固定。
アクリル板の厚さと同等の寸法です。

本番用のアクリル板を購入する前に、他の製作でキズだらけにした処分予定のアクリル板が多数あるので、
木型を利用しないで5mm厚のアクリル板をホットガンで温めて曲げてみました。

ただ、アクリル板の全面を均等に温度キープすることが意外と大変で一発本番にはリスクが高すぎるので、
厚さ5mmは諦めて厚さを2mmに変更することに・・・、(2mm厚だと格段に加工が楽でした)


アクリルサンデー 
ブラウンスモーク2mm厚を利用

木型にアクリル板を
クランプで固定します。

曲げなくて良い部分は、
MDF板で隠してします。

今回利用したホットガンです。
STRAIGHT 17-488


地道にホットガンで温めます。

焦らずに丁寧に・・・

何とか曲げたい角度までカーブしました。

アクリル板を暖め過ぎると微妙に溶けて透過率が悪くなるので、非接触型温度計を利用してアクリル板の表面温度を
何度も確認しながら暖め過ぎず平均的に熱が伝わっているか確認しながら曲げました。


数十分程度の冷却後に、
木型から取り外しました。

アクリル板(2mm厚)を利用して
左右の板をレーザー加工機でカットします。

こんな感じに左右の板が完成。
レーザー加工機が大活躍です。

ちなみに、左右の板は曲げたアクリル板の形状を用紙に転写して、その形状をスキャナーでパソコンに取り込んで
「Inkscape」を利用して加工データに変換して、そのデータを利用して左右の板をレーザー加工しました。
(その為、どんなに雑にアクリルが曲がっていても左右の板はピッタリと合います。
素人が見た目の完成度を高めるには、この方法が確実でした。ただ、カバーを何個か作る場合、左右の板は全て形状が違うので、
転写→スキャン→データ変換→レーザー加工の同じ作業の繰り返しになりますが・・・)


アクリル用接着剤

マスキングを大量に利用して・・

接着剤をすっと流し込みます。


三角棒で補強します。

角の部分だけ、ちょこっと接着

完全に硬化するまで数時間放置


綺麗にカーブしたカバーが出来上がり

製作途中のケースと合体してみます。

電球も入れて雰囲気を確認中〜

試行錯誤して正解でした。やっぱり電球カバーは丸くないと本物っぽくありませんからねぇ〜  

▼制御コントローラーとの配線用端子▼

当初はワイヤレスシステムを考えていたのですが、連射をして20点まで入れる遊びが難しそうだったので、
押しボタンのレスポンスのことを考えて制御コントローラーとの配線は有線にしました。

配線ケーブルは、長さが簡単に変更できて低価格で手軽に入手可能なLANケーブルを使うことにしました。
ケース側のメスコネクターだけは自作したいと思います。


3D-CADでケース部分を設計

3Dプリンターで印刷完了

逆から見るとこんな形状です。


LANコネクタDIP化キットを利用

こんな仕上がりになります。

ケース側に自作したパーツを取付け


穴あけの為に、既に取付ていたパーツを
取り外ししていたので、再度取付します。

SSR基板やACケーブルなどをコツコツ取付。
LED電球用のソケットも取付しました。

制御コントローラーからの
信号を分配する基板です。

▼ボール型LED電球(電球色)▼

ボール型LED電球を、数カ月前に注文していたものの、ずーっと品切れでやっと手元に届きました。
品切れでも、ずっと待ち続けた理由は、一般的なボール型LED電球と違って
下側の部分がプラスチックで覆われてないので外観が白熱電球とソックリです。


東京メタル
LDG7L-GW60W-TM

左側が、National製 パナボール(白熱球)で、
右側が、今回のLEDボール球です。
実際に手元に届いて気付いたのですが・・

素材とボールサイズは同じですが、
高さが全然違いました。
既に完成しているアクリルカバーは、
National製の白熱球を参考に作っていたので
LEDボール球に変更してみると、
苦労して作ったアクリルカバーに
上部が接触してしまう事件が起きました。

電球ソケット用スペーサーの高さ変更することで解決しそうなので、
既に完成している3Dデータの高さだけ変更をして再度3Dプリントすることにしました。


高さ変更だけなので、データ変更は簡単でした。

プリント印刷は、それなりに時間掛かりましたが・・


スペーサー、基板等を配線します。

ACケーブル系も丁寧に配線。

これで、内部配線は全て完成です。

LEDボール球に変更したことで、ダミーレセプタクルの部分も微妙に内径が変更になってしまったので、
試行錯誤するより、再度作ったほうが早いので3Dプリンターで作り直ししました。


上記が、作り直ししたパーツです。

ケースの穴部分に接着固定します。

電球を取付けると雰囲気良いです。

▼文字入れ▼

審査員側の押しボタンケースの仕上げは「文字入れ」です。本物と同じようにテプラを利用します。
多分、24mmテープ(白バックに黒文字)を使っているだろうと予想して、同等のテプラシールを購入。
微妙に特徴がある文字フォントで探すのに大変でしたが、似たようなフォントが見つかったので、
文字サイズ、縦横比を調整しながら印刷してみました。


これが購入したテプラシール

文字の仕上がりは、こんな感じです。

アルミケースにペタっと貼付け


本物とケースサイズが違うようで、
テプラとスイッチの間隔がソックリでは
ありませんが、まぁまぁ納得出来る完成度です。
(これ以上の拘りは捨てます)

アクリルカバーをしてコントローラの完成です。

これで、実寸大の「審査員用ボタン」コントローラーが完成しました。

この続きは「押したくなるスイッチ第2弾 「仮装大賞パネルと審査員ボタン」の製作 〜 道のり10」で紹介します。

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