■ジャンクノートパソコンのサーバーコンソールモニター風への道のり1
              〜 キーボード・タッチパッド付き液晶モニター自作 〜

ずーっと前から、、年に数回しか起動させない旧OSがインストールされている(Windows2000/WindowsXPなど)
デスクトップパソコンや、中古/ジャンクで購入したデスクトップパソコンの起動チェックや修理の際に、
毎回、液晶モニター、キーボード、マウスをゴソゴソと探して接続するのが結構面倒でした。

身近にマザーボードが故障しているノートパソコンが数台あるので、何か活用できないか検討してみることに・・・


ジャンク品のHP RT3290です。
今回、マザーボードが故障していて処分しようと思っていた
15インチ液晶パネル搭載のノートパソコンです。

外観が綺麗なので、コレをベースに
「キーボード・タッチパッド付き液晶モニター」
作れれば良いなぁ〜と思っています。

液晶パネルの解像度が 1366x768なので、
フルHD 1920x1080パネルに交換しようと思います。

ただ、機能に欲を出し過ぎると毎回のことながら
完成までに道のりが長くなる傾向があるので、
何かと妥協して製作を進めたいと思います。

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▼先ずは分解▼

ノートパソコンの電源が一切入らない(LEDも全て点灯しない)症状で、処分するノートパソコンを譲り受けました。


不要になったマザーボードを取り外します。

その他、細かいパーツも一旦全て取外ししました。

液晶パネルは、フルHDタイプに変更したいので、所有しているジャンクパソコンの中から
ゴソゴソと探して、フルHDパネルだと思われる「SONY SVF15A18CJS」の分解してチェックすることに・・・


これが、ソニー SVF15A18CJSです。

液晶パネルは、N156HGE -LB1でした。

ちなみに、このノートパソコンも外観はとても綺麗なのですが、残念ながら「電源入らず」で、
知り合いから譲り受けたモノをずっとキープしていました。
(本当はこのパソコンをベースに、「キーボード、タッチパッド付き液晶モニター」を検討したのですが、
高級機モデルなので、素人が改造出来るようなスペースがなく断念しました。)


HP側の液晶パネルを取外しします。
RT3290のパネルは「LP156WH3」でした。

運が良く、ネジ位置とコネクタ取付位置が、
完全に一緒でした。これは取付が楽です。

▼LCDコントロール基板の配線▼

所有している液晶パネルが問題なく動作するのか一度もチェックしいないので、液晶パネルコントロール基板を購入します。


今回購入したのは、
1920x1080 LVDS/IPEX 40pin 仕様です。

何も問題もなく綺麗に液晶が映ったので、
基板に配線を直付けする作業します。

テスターでピン配列を調べながら
地道にハンダ付けをして配線完了

普通だと、購入したコントロール基板を液晶パネルに配線するダケで簡単に映像が映るのですが、
今回、ノートパソコンの薄いケース内に基板を入れたいので、高さに余裕がなくコネクター類を全て直付けに変更しています。


DVI-D/Dsub15pinも取外しします。

ハンダ吸取りで、スポッと取外し。

電解コンデンサー類は全て倒します。

元々、基板にハンダ付けされていた電解コンデンサーを横向きに変更するには足の長さが短いので、
新しい電解コンデンサーに全て交換しました。ちなみに、HDMI端子だけは高さに問題がなかったので、そのまま利用します。

▼タッチパッドのUSB化▼


HP RT3290の内側から見た
タッチパッド基板部分です。
使用されていたタッチパッド基板は、
Synaptics TM2665でした。

この基板をそのまま活用してUSB接続できないかと、
実験をしてみることに・・・

元々、パソコン側ではPS/2として認識しているので、
PS/2-USB変換アダプターを入れてみたり
何かとチャレンジしたものの、
期待通りの動作をしなかったので諦めました。
(自分の知識の無さにガッカリしますねぇ〜)

と、言っても、タッチパッド部分が
ノートパソコンにあるのに動作しないのも嫌なので、
他の方法で解決したいと思います。


USB接続タイプのタッチパッドを購入しました。
ペリックス PERIPAD-504

分解すると似たような基板が・・・
ただ、USB仕様なので改造が簡単です。


表面のシートを丁寧に剥がします。
センサーサイズも丁度良かったです。


右/左クリック用のスイッチは形状サイズの
違いで、今回は使用しません。


右/左クリックボタンはHP基板を再利用

HPのケース内側に基板を貼付けます。

試しに、USB接続をしてタッチパッドの動作チェックしましたが、全く問題なく動作しました。
元々の基板は利用出来ませんでしたが、見た目はHP付属のタッチパッドに見えているハズです。

▼キーボード部分のUSB化▼

HPのノートパソコンに搭載しているキーボードを再利用するとなると、
マトリックス配線されているキーを一個づつ解析してからUSBに変換する基板を自作することになりますが、
考えただけでも疲れそうな作業なのと、HPのノートパソコンはジャンク品で入手しているので、
キーボードが正常動作するか一度もチッェクしていません。

リスク回避で市販品(新品)のUSBキーボードで似たサイズを探すことにしました。

MSXの時代から「かな入力」をしているので、今更ローマ字入力に変更する気持ちは一切ありません。
日本語キーボードのひらがな刻印は必需なのですが、サイズがピッタリ合っても平仮名入りは意外と少なかったです。


今回、使えそうだと思って購入したキーボード
SANWA SKB-SL19BK

それなりに、横幅と奥行が似ている感じです。
(小型で10キー付きは種類が少なかったです)


分解してみると、キーボード部分は薄型で、
これだったら内蔵出来そうです。

マトリックス配線のスイッチ(キー)を、
USBに変換する基板も小型でした。


上記は加工後の写真です。

SANWA製のキーボードの配線が、
邪魔にならないように、
HPのノートパソコン側の金属部分を
大きくカットしてスペースを確保しました。

キーボードをネジ止めする穴を
ドリルで加工したり、突起物をカットしたり、
キーボードがピッタリハマる加工をしました。

時間を費やして市販しているキーボードサイズを調べ続けた甲斐があって、
交換するキーボードサイズは殆どピッタリですが、横幅だけは数ミリの隙間があります。


左右に気になる隙間がありますねぇ〜

3Dプリンターでパーツを自作

両面テープでペタっと貼付けます。

隙間を埋めたことで、不自然な感じがなくなりました。最近は3Dプリンターが大活躍です。


元々のキーボードにしか見えないくらい一体感です。

裏側は両面テープとネジで固定しています。

デスクトップパソコンにUSB接続をして動作チェックしたところ、タッチパッドもキーボードも問題なく動作しました。
SANWA製のキーボードを利用したことで、簡単にUSB接続の仕様に変更することが出来ました。

この続きは「ジャンクノートパソコンのサーバーコンソールモニター風への道のり2」で紹介します。

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