■ジャンクノートパソコンのサーバーコンソールモニター風への道のり2
              〜 キーボード・タッチパッド付き液晶モニター自作 〜

USBキーボード&タッチパッド部分が完成したので、次の作業をしたいと思います。

▼入力端子の加工▼

製作当初は、HPに搭載していたリチウムイオン電池を利用してバッテリー駆動出来るモニターを考えたのですが、
充電回路や入力端子の取付位置など難関が多かったので、バッテリーは使用しない仕様に変更しました。


これが付属していたバッテリーです。


充電池は不要になったので取外します。


端子を取付けるスペースを確保します。

HDMI/D-Sub15pin/USB(キーボード用)/USB(タッチパッド用)/音声入力/DC12V入力端子を、
バッテリーが入っていた空ケースに取付ける方法を模索します。


3Dプリンターで作ったケースです。


各端子類が綺麗に取付出来る構造に・・
USB端子は、キーボード用と、
タッチパッド用に分けているので、
2個取付る予定です。(USB-Hubは未使用)
USB端子の耐久性も考えて
フルサイズのUSB端子を利用しました。

HDMIのメス側は毎回のことながら、
お気に入りの構造になっている
タイプを見つけるのが大変で、
今回も苦労して見つけました。


サイズが合っているかパーツを仮固定してみます。


更に空のバッテリーケースに取付してみます。

▼HDMI延長ケーブルの自作▼

ケース内を配線する為の、短いHDMI延長ケーブル(25cmくらい)を探すものの、
意外と見つからず、自作したほうが早かったので作ることに・・・


ジャンク品のケーブルを用意

HDMI端子だけ欲しいので分解

先端だけになりました。

HDMIオス側の分解をしなくても良い気もしますが、元々の配線材を利用するとシールド線が面倒な構造で
メス側のHDMIの配線が大変になるので、オス・メス共に自分で配線することにしました。


コツコツとHDMI端子に配線をします。

HDMIメス端子側にもハンダ付け

短いHDMI延長ケーブルの完成

▼各端子類も配線▼

テスターで何度も導通チッェクをしながらのHDMI配線は時間だけは費やしましたが簡単な作業でした。
他の端子類はHDMIに比べるとピン数が少ないので更に気が楽です。


D-Sub15ピンにハンダ付けします。

シールドテープでグルグルに撒きます。

USB端子は2本同じ長さで製作


空のバッテリーケースに接着固定


配線類は一箇所に集中させました。

接着剤がガチガチに固まったら完成です。

元々、バッテリーケースだった部分を一部再利用したことで、難しい形状を3D-CADで作ることを回避できました。

▼電源スイッチ/LED点灯▼

液晶モニターの電源ON/OFFを、ノートパソコンの電源ボタン部分に配置したいので、
液晶パネルコントール基板の電源スイッチとPOWER-LED部分を延長する工作をします。


HPで使用していたスイッチ基板

2色チップLEDに変更します。

細い銅線で配線中〜

液晶パネルの電源をONすると緑色に、無信号だと赤色に点灯します。電源をOFFにするとLEDは消灯します。

▼ノートパソコンとして使用していた時の端子類の穴を埋め▼

ノートパソコンのマザーボードを取り外したことで、ケース左右にある端子類(USB端子/HDMI端子/SDカードリーダーなど)の穴は、
空いたままで見た目が悪いです。使用しなくなっても端子がないとカッコ悪いので、
壊れているマザーボードの端子部分だけを、基板カットして穴埋めに利用したいと思います。


壊れているマザーボード

端子周辺をPCBカッターでカット

ケース内にネジで固定して完成です。

単なる穴埋め用なので機能しません。製作当初はUSBカードリーダーや、USB端子など使えるように検討したのですが、
スペースの問題とUSBハブを搭載させたりすることで誤動作の原因になっては嫌だったので断念しました。

▼ケース内の配線▼

背面の入力端子BOXをノートパソコンケースに取付けて、コントロール基板側へハンダ付けする作業をします。


コントロール基板を固定してから配線します。


RGB信号や電源など基板側へ直付けします。

入出力関係の配線数が多くて、
予定していたよりケース内が
ぐちゃぐちゃになっています。

まぁ、上部パネルで隠してしまえば
気にならないと思うので、
更に配線を増やして完成させます。

▼液晶パネル用の操作ボタン&輝度調整ボリウム▼

液晶パネル用のコントロール基板にはオンスクリーンメニューがあって、色合いや色温度、入力切替、音量調整など、
4個のボタンを利用して設定/調整が出来ます。付属した基板をそのまま利用することはスペース的に無理なので、
DVDドライブを取付してあった場所を利用して、
操作ボタンx4個とバックライトLED用の輝度調整ボリウムを取付けたいと思います。


3Dプリンターでベゼルを作りました。


タクトスイッチを取付接着します。

輝度用のボリウムも埋込ます。


コントロール基板へ配線します。


DVDベゼルと同等サイズです。

両面テープで綺麗に固定しました。


コントロール基板のメインICが
発熱が多いのでヒートシンクを取付


バックライトLEDの輝度調整用に
DC/DCコンバーターを利用
液晶パネルのバックライト用LEDを
輝度調整する場合、液晶パネル側に
輝度調整用のPWM入力端子があるのですが、
どうしても、PWM制御が上手く出来なくて、
暗くすると画面がチラチラする症状が・・、
ただ、輝度が最大のままだと目が疲れるので、
苦肉の策で、DC/DCコンバーターを利用して
輝度調整した感じです。

右側のボリウムを回転させると、
真っ暗〜最大輝度に輝度調整出来るので、
まぁまぁ成功していると思います。

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■完成■

壊れたノートパソコンを活用した「キーボード・タッチパッド付き液晶モニター」の自作は、これで完成です。

数年前から作ってみたかったものの、実際に作ると想像以上に苦労することを知っていたので
後回しにしていましたが、ピッタリなジャンク品が揃っていて助かりました。
それでも、想像していた以上に時間と苦労とお金が掛かりました。


純正キーボードにしか見えないくらいピッタリです。
元々のキーボードよりキータッチが静かでした。

DVDドライブだった部分はメニュー操作パネルに変更
バックライト輝度調整も簡単操作です。
 

ノートパソコンだった時に使用していた端子は
全てダミー端子に変更して、一切機能しません。
それでも、穴が埋まって見た目は良いです。

入力端子を全て背面に移動したことで、
設置時に邪魔にならず快適です。

何かと完成を急いだので、妥協の妥協をした感じで製作に対しては満足度は低い状態です。
ただ、とっても実用的で完成した日から、殆ど毎日役に立っています。

ノートパソコンの隣に、今回作った「キーボード&タッチパッド付き液晶モニター」を利用して
マルチディスプレイ接続をしているのですが、2画面どちらにも画面の前にキーボードがあるので
文字入力が楽になり、画面も広く使えるので作業効率が向上しました。

更に、超小型デスクトップパソコンを音楽プレーヤーとして利用する時に、
今回作った液晶モニターを時々活用しています。サイズが小さく邪魔にならず満足しています。


ノートパソコンにしか見えない、液晶モニターです。
 

ジャンク品のノートパソコン(ケース)や、
液晶パネルは貰いものなので
費用は掛かっていませんが
新品で購入したパーツ類が意外と多くて
材料費は約 16,000円くらいでした。

製作の自己満足度 ★★☆☆☆
使用満足度    ★★★★★

PS4を接続してゲームも楽しんでいます。

単なるHDMI入力のあるモニターとして考えれば
活用できる場面は多いんでしょうね。
地デジチューナーを接続すればTVとしても利用できます。

映像入力は、HDMIとD-Sub15pinのみで、
DVI-D入力はスペースの関係で取付をしていませんが、
DVI-D/HDMI変換アダプターで回避出来るので
そんなに困ることはありませんでした。

注意*毎回のことですが、製作依頼は、一切お断りをしております。 
2個目は作っていても全然楽しくないので・・・ (メールを送る前に
コチラをお読みください)

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