■1000円札の両替機 〜修理 その

▼1000円識別機の購入 〜改造▼

1000円を識別するユニットも内部が丸焦げだったので、中古品を探して購入しました。


今回購入した識別機は「Alex FX3201」です。

今回購入した中古の内部は綺麗でした。
特に仕様に拘らなければ
中古で入手しやすくて低価格でした。

元々内蔵していた識別機は、
2000円札と1000円札に対応していましたが、
今回購入した識別機は1000円札のみ対応で、
他のお札を入れると吐出します。
(最近は2000円札を使った記憶がないですし、
使えなくても不便ではないでしょうね)(個人の意見です)

ただ、本体のみを購入したので、
仕様が不明だったりしますが・・・


仕様書が見当たらないので、ちょこっとピンアサインを調べてみます。
素人の私でもそれなりに理解の出来る仕様で助かりました。
(右側は私が調べた結果です。参考程度にご覧ください)
1pin +5V (OUT) 用途不明
2pin - -
3pin - -
4pin - -
5pin 動作ストップ (*1)
6pin 動作ストップ (*1)
7pin 1000円以外の紙幣だった場合にワンショット出力 (*2)
8pin 紙幣読取中はずっと出力 (*2)
9pin 1000円札だった場合にワンショット出力 (*2)
10pin +24V  (電源) (*3)
11pin GND
12pin +24V (電源) (*3)

(*1) 5pin/6pinは、紙幣識別基板内部のフォトカプラ(TLP181)に接続されいます。
5pinはTLP181の1pin(アノード)へ、6pinはTLP181の3pin(カソード)へ繋がっていました。
外部からフォトカプラへ電源供給している間は紙幣識別動作を中断するようです。
 
(*2) 7pin/8pin/9pinは、吸い込み(シンク)タイプです。
 
(*3) 10pinと12pinは基板内部で繋がっているので、どちらか片側で動作しました。

DC24Vを接続して1000円札を数枚入れてみましたが、問題無くお札が通過してワンショット出力しました。
適当な紙や他の紙幣の場合は吐出されたので、紙幣認識もしているようです。

そのまま、識別機が両替機のケースに固定出来れば良かったのですが、
紙幣入口の樹脂パーツとネジ位置もサイズも合わないので、何とか固定出来るように工夫します。


識別機と、表面パネルを養生テープで
固定してお札の入る部分の位置決めをします。

位置決めした部分に固定出来るように、
ユニレート材を使ってアダプターを作ります。

バンドソーを使ってユニレート材をカット
 


フライス盤を利用して一部を削ります。

こんな感じに左右のパーツを作りました。

4mmのネジ穴をコツコツと作ります。


試しにフロントパネルに固定します。

同じ素材で底板も作ってパーツの完成

合体させるとこんな感じです。


再度、フロントパネルに取付します。

識別機も取付けて実際に動くかチェックします。

固定した状態で上蓋の開閉も問題ありません。

このパーツを作ったことで、両替機のケース側と1000円札識別機が固定出来るようになりました。

次に、前面パネルの黄色い樹脂部分をLEDで点灯させたいと思います。

元々内蔵していた識別機は壊れていたので、どんな点灯パータンだったのか不明ですが、
お札を出し入れする時に点灯や点滅をすると、本物っぽくなるので、チップLEDを取付ける作業をします。


チップLEDが3個基板に実装された状態で購入

2個の基板を合体させて配線します。

セロテープを使ってLEDを仮固定して点灯チェック中


未点灯時はこんな感じです。

LEDを点灯時は綺麗に点灯しました。
LEDの明るさは、ケースに取付けた後に、
調整することにします。

LEDの点灯パターンは、
PICを使って制御する予定です。

▼制御基板の製作▼

メイン基板は完全にICが壊れパターンが焦げていたので、回路から作り直したいと思います。

他のパーツは市販品を使っていますが制御基板くらいは自作して、それらしい動作をするように工夫してみます。


PICを中心にした回路図を考えて・・

PCBEでパータンを製作して・・

部品が実装できるか実寸でプリントアウト

ブレットボードを使って実際に点灯や動作を確認して部品の変更などをして、毎日ちょこっとつづ進めて数日間で完成しました。


Oriminpcbでデータ変換をします。

NCVCで加工前にチェック
久々の基板加工だったので、
何をどう進めれば良いのか覚えていないので、
数年前に自分専用に作った
「基板加工方法.pdf」を見ながら、
作業を進めました。

ちょっとした間違いで、
加工失敗するのは嫌ですからねぇ〜


ベークライト材の生基板を両面テープを使って固定します。

USBCNC3に加工データを読み込ませます。


今回は「土佐昌典FT」を利用して加工します。

順調に加工をしているようです。

2時間程度で基板の完成です。


耐水ペーパーで表面を綺麗にします。

主要なパーツを準備してハンダ付けをします。

ハンダ付け後はコーディング剤をスプレーしました。


部品面はこんな感じです。

PICライターを使ってプログラムを書き込みます。

書込み中〜

PICプログラムは苦手ですが、今回のような単純な動作くらいなら何とか自分で作れます。が、
実際に動かして上手く動くのかは、全てを配線してチェックするまでは安心できません。

この続きは、「1000円札の両替機 〜修理 その3」で紹介したいと思います。

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