■押したくなるボタン(スイッチ)の製作
ある人から、「押したくなるスイッチを作って欲しい」と依頼がありました。
会社(工場)のテーブルに「押したくなるスイッチ」を置いて、来客者が思わず押したくなるようなスイッチで、
来客者や会社の人を楽しませることが目的の福利厚生グッズを作って欲しいようです。
スイッチを押すことで面白い効果音が出たりするなど、形状や仕組みは全て製作者(私)にお任せとのことなので、
どんなスイッチがテーブルの上に置いてあったら押したくなるか、ちょこっと悩んでみました。
「危険」「押さないでください」「ミサイルスイッチ」「自爆スイッチ」など、
これを押したら何か凄いことが起きるのでは?と言うようなスイッチが思い浮かびましたが、
会社(工場)のテーブル(机の上)に「危険」「押さないでください」と書いてあるスイッチを訪問者が勝手に押すとは思えないので即却下。
クイズの回答者が押すような「きのこ型スイッチ」を、テーブルの上に置いても押す人は少ないとは思えたものの、
回答者用ボタン+αにすると多分押したくなるのでは??と思って試作品を作ってみることに・・・
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▼回答者用の早押しボタン(スイッチ)製作▼
先ずは、クイズ解答者が押すボタン(スイッチ)っぽい部分を作りたいと思います。
押す部分が大きいスイッチを探しても、意外と気に入ったサイズが見つからなかったので、
「早押し!アンサー」を、購入して部品取りにすることにしました。
これが早押しアンサー |
スイッチを押すと、音が出るようになっています。 |
欲しかった部分は、この赤いボタン部分です。 |
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マイクロスイッチと合体させます。 |
取外した赤いボタンとスイッチ先端を接着させます。 |
ケースにマイクロスイッチを裏側から取付して配線 |
↓
ナットでスイッチをカチっと固定します。 |
赤いボタンをスイッチに取付ます。 |
こんな感じにクイズ解答者が使うスイッチが完成しました。 |
ちなみに、赤いボタンをマイクロスイッチに取付けた後に、赤い部分が多少左右にグラグラしたので
ステンレスのパイプとネジでグラグラ(回転)しないように突起物を追加しています。
↓
▼効果音BOX▼
押しボタンスイッチを押すと何か効果音を出したいのですが、MP3やWAVファイルで用意してあるデータを手軽に大音量で
再生してくれる機器を探していたら、パトライト社の「薄型MP3再生報知器」を見つけました。
1〜15チャンネルの再生が可能(バイナリ制御時)で、無償の「プレイリストエディタ2(音声書込みツール)」ソフトを使って
効果音の順番や音量・時間を指定してSDカードに保存してから、SDカードからMP3再生報知器に転送するだけで利用できます。
これが、薄型MP3再生報知器・BSV-24Nです。 |
タカチの耐候性防水ボックス(WP10-10-3)を利用 |
超音波カッターを使って機器を入れる穴を作ります |
↓
こんな感じにカット後に棒ヤスリで綺麗にします。 |
問題なく報知器がスポっと入りました。 |
底板側の突起物をエンドミルで多少削ります。 |
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RJ45タイプのコネクタと3.5mmモノラル端子に配線して・・・ |
裏側からネジ止めをして効果音BOXの完成です。 |
↓
▼効果音のデータ転送▼
あらゆる方法を使って、クイズの正解・不正解やカウントダウンなどの効果音を多数用意してから、
PCMレコーダに付属していた「Sound Forge Audio Studio
LE」を使って、サンプリング変換や波形編集した後に、
「プレイリストエディタ2」でチャンネル指定等をしたSDカードを、MP3再生報知器BSV-24NにのSDカードスロットに刺しました。
加工済みのSDカード用スロットです。 |
抜き差しが不便なのでテープを貼付け |
こんな感じにSDカードを刺します。 |
SDカードはデータ転送のみに利用するだけなので転送し終わるとSDカードは不要のようです。(転送後、SDカードは本体から抜きます)
大容量のSDカードを利用してもMP3再生報知器の内部メモリーに依存するので、
最大15チャンネルで63秒までしか保存(再生)できませんが、効果音だけなら何も問題がありませんでした。
↓
▼制御回路製作▼
効果音BOXが完成したので、MP3再生報知器をバイナリ制御させる基板を作りたいと思います。
PICとトランジスタアレイ程度の簡単基板です。 |
各配線は全てコネクタ仕様にしてみました。 |
入出力が多いのでコネクタだらけです。 |
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LEAD製 P-3のアルミケースを利用 |
穴あけ後、各スイッチを取付て配線 |
基板とRJ45タイプのコネクタを取付 |
↓
カッティングシートで文字を作ってケースの完成です。 |
裏や横面は入出力端子とオプション端子があります。 |
本当にクイズをするワケではないので 効果音に関しては関係ないサウンドも 収録してみました。 --- はゲーム効果音が入ってます。
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既に完成している効果音BOXと制御BOXをLANケーブルで配線をして、実際に効果音が出るようにPICプログラムを微調整しました。
↓
▼ポップアップ部分の製作▼
今回の工作で一番作りたかった(重要な)部分の製作を開始したいと思います。
某クイズ番組の「アメリカ横断ウルトラクイズ」で回答者が答えると、ポーンっとポップアップするアレを作ります。
LEAD製 P-5ケースに蝶番をネジ止めします。 |
小さくカットしたL型のアルミ板を用意して・・・ |
タミヤのボールアジャスターと組合わせます。 |
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可動部分にパーツを取付します。 |
こんな感じにサーボパーツを取付けて・・・ |
小型ラジコンサーボにネジを取付ます。 |
ちなみに、サーボは「GWSサーボ/MICRO/2BBMG/F」 トルク5.4Kgのタイプを利用しました。
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サーボを制御させるコントローラをPICで作って、定位置とポップアップ時の2パターンの動作をするようになっています。
これがサーボ用の制御基板です。VRで微調整できます。 |
通常はこの位置で定位しています。 |
スイッチをONにすると、この位置でキープ |
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ペーパークラフト紙を使って「ハテナ」マークを印刷 |
カット後にラミネートフィルムでコーティングします。 |
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全てのパーツをケース内に入れたら完成です。 |
ポップアップする構造部分だけが出来上がりました。 |
この続きは「押したくなるボタン(スイッチ)の製作2 〜ウルトラハット製作〜」で紹介します。
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