■ゲームギア本体修理

SEGA GAME GEAR 1990年頃発売

当時としてはカラー液晶は凄かったかも知れませんが
ボヤっとした画質で残像感があって
真剣に遊んだ思い出はありませんが・・・

久々にゲームギアで遊ぼうと思って
電源を入れても動作せずで壊れていました。

更に倉庫を探して計4台のゲームギアを見つけたものの
どちらにしても一部が壊れて遊べませんでした。

実機でゲームが遊べないのも悲しいので修理をします。

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▼症状▼
・ ヘッドフォン/スピーカー共に音が極端に小さい、又は、片chのみ音が小さい。
・ 電源が一瞬で切れて(電源のLED点灯も一瞬で切れる)全くゲームが起動できない。
・ 液晶画面が極端に見辛い、暗っぽい、液晶パネルの角度を極端に斜めにすると何とか見える
・ 電池BOX内でアルカリ電池が液漏れなど・・・

テスターで調べると電解コンデンサが全て容量抜けしていて、コンデンサから液体が漏れている形跡がありました。
先ずは一番怪しい電解コンデンサを全て交換してみることにしました。

ちなみに・・・、 所有しているゲームギアには、初期・後期型と思われる2種類のメイン基板がありました。


SEGA 315-5535使用の基板 (後期型?)

SEGA 315-5377/315-5378使用の基板 (初期型?)


コンデンサが基板に接着されているので・・

ラジオペンチで、ちょこっとコンデンサを曲げます。

半田ゴテを使って電解コンデンサの足を取外し。


一般的なコンデンサと交換

電解コンデンサを倒してから半田付けして完成
ラジオペンチを使って接着してある部分からコンデンサを
切り離す方法が正解な作業かどうかは疑問ですが・・
この方法だと簡単に小型コンデンサが取れます。

ちなみに、液漏れしている電解コンデンサを
半田ゴテで取ろうとすると、臭いへんな匂いがします。


同じ作業をして全ての電解コンデンサを取外し

手元にあったコンデンサを利用したので、メーカーも容量もバラバラですが・・


後期型と思われるサウンド基板は
KA2209(POWER AMP)と
表面実装用アルミ電解コンデンサを使ってました。

初期型と思われるサウンド基板は
TDA2822M(POWER AMP)を使ってました。
基板が違ってもコンデンサの容量は同じでした。

音声基板のコンデンサも新しいタイプに交換して修理完了

▼今回交換した電解コンデンサは下記です▼

  SEGA 315-5535使用の基板   315-5377/315-5378使用の基板   共通 GG-SOUND基板
  容量 耐圧  

変更(交換)後の数値

  容量 耐圧  

変更(交換)後の数値

  容量

耐圧

  変更(交換)後の数値
C1 33uF 6.3V   →33uF 16V C1 33uF 6.3V  

→33uF 16V

C1 100uF 6.3V   →100uF 25V
C4 10uF 6.3V   →10uF 50V C3 10uF 6.3V   →10uF 50V C2 100uF 6.3V   →100uF 25V
C11 10uF 6.3V   →10uF 50V C6 10uF 6.3V   →10uF 50V C3 100uF 6.3V   →100uF 25V
C14 10uF 6.3V   →10uF 50V C31 100uF

6.3V

  →100uF 25V C5 47uF 4V   →47uF 35V
C42 10uF 6.3V   →10uF 50V C35 4.7uF

35V

  →4.7uF 35V C7 47uF 4V   →47uF 35V
C45 4.7uF 35V   →4.7uF 35V C37 68uF 6.3V   →100uF 25V

スピーカーやヘッドフォンからの音が小さい」
 症状の場合は上記のみ交換で改善しました。
 ただ、メイン基板のコンデンサも時間の問題なので
 一緒に交換するのが無難だと思われます。

 ←在庫で持っている電解コンデンサの種類では
  同じ容量のタイプが無かったので
  一部数値を変更してあります。
  ちなみに・・・、特に問題なく動作しています。

C48 68uF

6.3V

  →100uF 25V C39 100uF 4V   →100uF 25V
C49 100uF 4V   →100uF 25V C44 0.47uF 50V   →1uF 50V
C51 22uF 6.3V   →22uF 50V C45 0.47uF 50V   →1uF 50V
C54 0.47uF 50V   →1uF 50V C48 10uF 6.3V   →10uF 50V
C55 0.47uF 50V   →1uF 50V C49 22uF 6.3V   →22uF 50V

C68

100uF 6.3V  

→100uF 25V

注意* 「μ」を「 u 」に文字を置き換えています。

全ての電解コンデンサを交換するダケで、音量が小さい、電源が入らない、液晶が見辛いなど全てが改善しました。

この作業は友人のゲームギアを含めて合計6台の電解コンデンサの交換をしました。(結構面倒でした)

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■バックライトLED化改造■

修理をしたことで液晶パネルの輝度も元に戻ったような感じですが、
以前から冷陰極管バックライトをLEDバックライトに変更してみたかったので自分用と友人用の2台を同時に改造します。


あるルートから極秘に入手したEPSON EP-901Aプリンタージャンク品の
操作パネルが数個あったので液晶のバックライトパーツとして利用します。

液晶パネルを、そのまま利用できる技術力があれば良いのですが・・・
今回はLEDバックライトのパネル部分だけを分離して利用します。


液晶パネルの裏側に基板が付いてました。

液晶部を分離して欲しいバックライトだけに独立させます。


6個のチップ白色LEDが直列に配線されていました。

試しにDC20V程度を接続して点灯チェック中〜 それなりに高輝度です。


LED用の昇圧回路だけ欲しいので基板をカットします。

バックライト部分も樹脂から取外してペラペラに・・・


半田吸取機で不要になる部品を取り外し中〜

インバーター部分とヒューズ、バックライト部を取外し完了


液晶パネル裏側の拡散用の樹脂だけは残します。

その上から先ほどのペラペラなLEDパネル部を貼付け


ペラペラのLEDパックライトパネル部分を裏側から押さえる為に、
ベーク板を反射パネルと同じサイズの形状に加工しました。

こんな感じに液晶パネルとベーク板でバックライトを挟んでいます。

LEDバックライトに変更したことで、本体ケース内の樹脂が一部邪魔になるので削ります。


液晶表示の上にある部分を加工します。

超音波カッターでネジ止め部分を削ります。

こんな感じにベーク板とバックライト部がピタっと入ります。


ベーク板の上にLEDバックライト用基板を固定

ゲームギアの電源ラインからLED基板へ配線をします。


サウンド基板と電源基板と配線してケースを蓋します。

電源ON! バックライトにムラもなく綺麗に表示しています。

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外観は特に変化ありませんが・・・  2台のGGは冷陰極管からLEDへ改造が成功しました。
■完成■

ゲームギアの修理と言っても、
ただ単に電解コンデンサを全て交換する作業だけでしたが、
問題なくゲームが出来るようになって満足しています。
(今回修理した6台のゲームギアは全て問題なく動作しました)

ちなみに、元々1.8Wだった消費電力は
LEDバックライトに変更したことで 0.9Wになりました。

ただ、バックライトの輝度は期待していたより明るくなりませんでした。

修理+バックライト改造費用 約200円(1台分)

自己満足度 ★★☆☆☆

修理が完了してバックライトLEDにも交換出来たので、次は「ゲームギアの改造」を開始します。

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