武 夷 山

     2003/10/29〜30

 この土地は全体にひどく貧しい土
地柄で、土地の人は山に棲むねずみ
を食料とするのだという。通訳のお
嬢さんが「そうよ、美味しいわ」と
平然と言ってのけたのには唖然とし
た。
 可愛い顔をした蛇女?

 では皆様、ごきげんよう。

登山道から見下ろす九曲渓

 全員がオレンジ色の救命胴衣を着けているから、
遠目にはオレンジ色の塊に見える。

 福建省に来るまで武夷山(ぶいさん)
を訪ねようなんて気はさらさらなかった
し、第一武夷山という観光名所があるこ
とさえ知らなかった。仕事のあとで時間
が空いたので、知人が晋江空港からのチ
ケットを作ってくれた。

 ホテルも予約なしに来たのだが、武夷
山荘には無事にチェックインできた。ホ
テルが日本語の通訳と車を直ちにアレン
ジしてくれた。

風洞

 ここで写真をとらなければならない、
のだそうだ。

茶洞

 岩茶を産する茶洞。巨大な岩
壁に囲まれた小さな茶畑で茶が
栽培されている。なかなか幽玄
な趣があって、素晴らしい。

天游峰

 翌朝、天游峰へ登ることとなった。登り口は九
曲渓の脇にあるのだが、朝早くから筏が下りてき
ている。

 目の前に聳え立つのが天游峰。巨大
な一枚岩だ。この絶壁の稜線をあとで
登ることになるとは夢にも思わなかっ
た。

九曲渓 筏下り

 右端に映っているのが私たちの筏の女船頭だ。川底の石を力いっぱい押して舟を移動させるのだが、この仕事に慣れていないのか、ときどきチラと絶望的な表情を見せる。かよわい女性の力が尽きそうで尽きない。かといって手助けもできない。まるで歌舞伎の十八番の見せ場を見ているようで、心を打たれる。中国はまだ人力に頼る国なのかもしれない。

九曲渓、仙風界港

 出発前に船頭さんたちが休んでい
る。筏は太い竹八本を一組とし二組
を併せて一艘が構成されている。そ
こに竹でつくった小さな椅子が六脚。

 私のようにたったひとりのお客は
ほとんどいないから、団体客のなか
に紛れ込ませてもらうのだ。

九曲渓

 さっそく出かけたのが九曲渓。

  水位がとても低いので川の中に堰を
造り、筏のための水路を確保してある。
前方に見えるのがそうだが、この早瀬
を下るときは竹が岩と摺れてゴリゴリ
音を立てる。

武夷山荘の前庭

 なかなか素敵なロケーションですね。前方
に見えるのが貴賓室の新館部分。