ロ ン シ ャ ン 礼 拝 堂

                               2015/05/25

Michelin France, Green Guide, 1991, P222翻訳:

**ロンシャン礼拝堂

ル・コルビュジェ(Charles-Édouard Jeannerret Le Corbusier 1897-1965)によって丘の天辺に建てられたノートルダム・デュ・オー礼拝堂は、20世紀初頭から半ばの現代運動によって作り上げられた数少ない偉大な宗教建築の一つである。

 コルビュジェの特徴は液体、すなわち互いに貫き合う空間を使うことであり、パリの自宅であるラ・ロシュ荘-現在のコルビュジェ財団-で最初に展開したものだが、ここで再び大きい効果とともに現われている。この建物の曲線の見かけ上の単純さと非対称の表面は人を欺く効果がある。同様に、この建築家は脇の礼拝堂の中をペリスコープ(潜望鏡)から落ちてくる光、凸面のアーチ型天井の基底部から漏れ込んでくる光、あるいはこの建物の主要な装飾を構成する不規則な壁穴を通って流れ込む光をいわく言い難く使用していることもその効果を生み出している。人はこの感情とテクノロジーの融合を、ゆっくりとしか評価できない。それこそが、このユニークな芸術作品の偉大さの尺度なのだ。

修道女の作業所にいたるまで完璧に美しい。

 大変に美しい礼拝堂であり、拝観させていただいて感激いたしました。

ミサに使われるのであろう会堂の演台。

 なんという美しい空間であろうか、と絶句する。定型的な図形であるようでそうでない。あらゆる多様性が具現化している。窓から射込む光まで美しい。

抽象画が描かれたドアが本来の玄関なのだが、傷みを懸念して使われていない。

修道女の住居

天井から射込む仄かな光で照明される礼拝堂。

丘の天辺というロケーション。