茅野市縄文の街つくり


  縄文土器の滝

 茅野市役所玄関脇にあるこの滝は、市内の下ノ原遺跡から出土した土器をモチーフに制作した物です。茅野市においては縄文時代前期を代表する土器の一つで、実物は高さ36cm、半截竹管による施紋や前期の特徴的な繊細な文様があります。美しくスマートな器形は単純でありながら他の隆々とした土器に比べ、何故か印象に残る土器です。
 ちなみにこの滝は、茅野ライオンズクラブが結成30周年を記念して1992年に寄贈したものです。

  JR茅野駅の看板

 JR茅野駅の改札口を出るとこの看板が出迎えてくれます。
ホームには、市内の八ヶ岳山麓(冷山)に露頭している黒曜石を展示している。

   尖石縄文考古館

平成12年7月この尖石縄文考古館は開館しました。 施設としては4回目のリニューアルオープンです。”縄文”考古館とあえて命名したのは旧石器時代や弥生時代と切り離し、焦点を縄文時代に絞ったからなのです。ですから旧石器時代や弥生時代については参考程度しか展示していませんので、見たい場合は4キロ程離れた博物館まで足を運ばなくてはなりません。外観はなんの変哲もない建物ですが中は充実していて縄文体験、研究や国宝展示にふさわしい施設となっています。
 考古館からは隣接している与助尾根遺跡の復元住居を見ることができます。考古館のリニューアルと共に周辺整備や建替えも行われ景観は驚くばかりに一変してしまいました。
  ・・・・・ナ、ナント愚かな事を・・・・
 かつてここはどこの遺跡の復元住居より雰囲気を一番よく現していると評判でした。ところがそうした声を知ってか知らずか写真の如く現代人の喜びそうな観光用の空間?に変身してしまった。手前の大きな道路は考古館から便利に行き来できるよう尾根と尾根の間に大きな土手を作り橋まで架けてしまった。その上、こんな所に河原の白砂利を敷く愚かさは一体何なのだ!・・・・・。美しい白樺の木を残して木々を切り倒し、舐めるように美しく復元した住居はただの見世物。こう思うのは私だけか・・・、もしかしたら尖石の”父”宮坂英弌氏が生きていればきっと嘆くことであろうとも思う。大きい声で言いたいがこの与助尾根遺跡は日本で初めて学術的に集落を全面発掘し、本格的に集落の研究が始まった記念すべき遺跡なのです。
 現代人が古代人と触れ合う場として成功するなら「これでいいのだ」と虚しく一人呟いてみた。
 下の「縄文の手」と題したこの像は考古館正面に置かれている。茅野市名誉市民故矢崎虎夫氏の作による。

 (小さな写真はかつて評判だった与助尾根遺跡復元住居旧景観、下は現在の景観で他にも数軒の復元住居がある)

尖石遺跡の名前の由来となった聖石です。所々に石器の研磨跡が残っています。

   橋の欄干にビーナスが

尖石遺跡から土偶「縄文のビーナス」が出土した棚畑遺跡につながる道路沿いの橋に飾られた縄文のビーナス。

   福祉バス停留所

平成11年に高齢者や身障者等の足として市の補助を得て福祉バスが走るようになった。停留所にはこんな標識が。

   壁面レリーフ

道路沿いの壁面には4点のレリーフが埋め込められた。

  「 尖石温泉 縄文の湯 」

 尖石遺跡の直ぐ近く(茅野市豊平南大塩)にあるここ「縄文の湯」は昨年の入場者数をまとめてみるとなんと!178,195人の利用があった。
 H12年10月にオープンし、翌年11月には20万人を越えてしまった。 特に露天風呂が人気で、砂地には土器などを埋めこみ縄文の雰囲気を出している。いつ通っても駐車場は車がいっぱいで人気が衰える気配は全くない。

   国宝土偶(縄文のビーナス)発掘遺跡の碑

この棚畑遺跡は造成工事により完全消滅しその名残は今は何もないが土偶(縄文のビーナス)が国宝指定されたため急遽碑を建立した。国宝発掘地にしては何か足りない気がしてならない。あえて足を運んでも見るべき物が何もないのは寂しい。

   中ッ原縄文公園

 2000年8月23日PM2時、中ッ原遺跡から全長約35cmの大型土偶が発見されました。壊されず完全な形(欠品のない形)で墓域から発掘され大型で造形的にも特に優れた典型的な仮面土偶であることから国宝級といわれています。近い将来重要文化財に指定されることでしょう。縄文時代後期の土偶を研究する上でも非常に意義深いことから発掘地を保存することとなり縄文公園が造られました。発掘した場所には小屋が建てられ中に発掘したときと同じ状態のレプリカがジオラマ展示されています。

  「 縄文文化の道」の碑

 何故かここにこんな碑が、、、、。まっいいか?
  中心市街地から尖石遺跡につながる道路ですが、この道路は幾多の年月をかけて拡幅されようやく完成したため、その労苦に対し記念碑を残しました。縄文文化の道であったかどうかは疑問符が残りますが、やっぱり まっいいか。

   粘土体験工房「どろんこ」

 ここを通るといやでも目に飛び込んでくるこの巨大な像は皆さんご存知の「縄文のビーナス」
 ここのオーナーである川田氏が遊び心で造ってしまった。それもそのはず氏は造形作家で中央の展覧会でも賞を取っているほどの腕前、この程度のことは平気でやってしまう。沿道を通る観光客が時々珍しがって立ち寄り写真に収めることがある。ここでは粘土でオカリナ、土鈴、土器、器、ブローチなどを手作り体験することができます。
 この像も「縄文の里茅野」宣伝に一役かっている。

  「 縄文のビーナス膳」

 茅野市内の食品業者(丸中食品 TEL0266−73−3857)が縄文食に拘って開発した独自のお弁当です。
味は食べてのお楽しみ!
 A.B2タイプあり値段は1300円と950円がありますが、予算に応じて特別注文にも応じてくれるから嬉しい。
 尚、このサイトでは宣伝料は頂いていませんのであしからず(^^)それでもまとまった注文する時インターネットの「遥かなる縄文」で見ましたといえば多少のサービスが期待できるかもしれませんよ。

  「鋳造土偶」

 茅野市内の企業Nの鋳造技術を駆使して制作した二体の土偶です。
土器から金属になるとは4000年〜5000年前の制作者も驚きでしょう
でも造形美はやっぱり縄文人にはかないませんね(^^)

  「ビーちゃんサブレはいかが」

 市内の製菓店では美味しいサブレと尖石月餅を製作
縄文のビーナス見学土産にどうですか。
こちらも宣伝料は頂いていませんのであしからず(^^)

   茅野縄文の里マラソン

土偶 縄文のビーナスが国宝に指定されたのを記念して毎年行われている。平成14年には全国から600人以上の参加者があり、箱根駅伝で名を上げた山梨学院大学OBであるワキウリ選手が出場して優勝し年々盛り上がりをみせている。 ちなみにこの大会でも自動記録装置が採用され、選手一人一人の靴にはタグが結び付けられている。ゴールするとタグに入力されている個人を認識し、種目順位が即座にわかり、参加証に順位、タイムがプリントアウトされる。このタグは偶然私が製作にかかわったものであり、まさかこの茅野市でも使われるとは夢にも思わなかった。酷使するものだけに壊れないようにとよけいな心配までするはめになってしまった。

  「 茅野市立豊平小学校 玄関の巨大土器 」

 尖石遺跡の近く(茅野市豊平塩の目)にあるこの小学校には尖石遺跡で出土した蛇紋把手付土器をあしらった玄関がある。
 児童は朝夕この土器を見ながら通学している。地域の特色を生かした配慮でもある。

   校内に設けられた展示ケース

仮面土偶出土で有名になった中ッ原遺跡に近い場所にある北部中学校は新井遺跡のど真ん中に建てられた。敷地内からは縄文の住居址や土器が多数発掘された。土器の一部は校内のローカに展示され、生徒達はいつでも本物の土器に接し観察することができる。

   尖石縄文交番 

私の通勤道路で尖石に程近いこの場所に新しく交番ができた。遺跡に近いことから竪穴住居をイメージしてつくられた。交番名は普通地名をつけるのですが、この交番は県下で初めて地名以外の名前がついた交番となった。




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