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タイリング

 私たちの身の回りには、決まった形や模様を繰り返し並べることによるデザインがたくさんあります。いろいろな布地や壁紙、歩道などに敷かれた敷石など、あらゆるところに「繰り返しパターン」が見られます。 このように平面を有限種類の図形で埋め尽くすことを「タイリング(タイル貼り)」と言います。2次元平面に限定すれば視覚に訴えることができるので、私のような素人にもわかりやすくて面白いと感じる分野です。これが3次元を充填するという話になると、非常に難しくなります。

 1種類の正多角形で平面を埋め尽くせるのは、ご存知正方形と正三角形・正六角形の3種類があります。辺の長さが等しい正多角形を複数種類組み合わせて平面を埋め尽くす方法はもっとたくさんありますが、すべて数え尽くされているそうです。この中で最近、以下のパターンのタイリングが気に入って、いろいろ遊んでみています。

タイリングパターン タイリングパターン説明
図 1 図 2

 図2の赤とピンクで示したように、正方形の4つの辺にすべて正三角形が接している四角い星型が並んでいるパターンというふうに見てもいいですし、正三角形2個から成る菱形(黄色)と正方形(青)が、ちょっとゆがんだ格子状に並んでいるパターンと見てもいいです。眺めていると他にもいろいろな形が見えてきます。そこで、この格子パターンのビットマップ画像を作って、ペイントソフトを使っていろいろな塗り分けをしてみました。

タイリング基本骨格

基本骨格

 なお、この骨格の実際の寸法は720x540ピクセルです。24bitカラーのbitmap画像にすると、1Mbyte以上のサイズになります。ほとんどが背景なので、効率よく圧縮が利きます。ちなみにこちらptn03.lzh(14kbyte)にありますので、興味のある方はダウンロードして解凍し、色をつけてみてください。パソコンでは塗り絵がとても簡単なので、いろいろな色付けをして楽しめます。

 では、この骨格にいくつか色づけしてみたものをご紹介します。パターンがわかりやすいように、原色だけ使っています。最後にソフトフォーカスのような処理をかけて、骨組みの黒い線を消しています。

パターン1 パターン2 パターン3 パターン4
パターン1 パターン2 パターン3 パターン4

 パターン1は星型。あえて単純に1色だけで塗ってみました。基本的に正方形ベースの格子状に並びますから、いろいろな色づけが考えられます。 パターン2,3は織物をイメージしています。パターン2は右向きの菱形が背景として残り、パターン3のほうは、ちょうどパターン1の星型が背景になっています。 パターン4は三日月型を4色で。

パターン5 パターン6 パターン7 パターン8
パターン5 パターン6 パターン7 パターン8

 パターン5は、菱形を囲む楕円形のような形を1つの色にしてみました。パターン6も基本的には同じなのですが、楕円形を2つに割って2色にして、さらに三角形1つを付け加えてツノをつけました。パターン7とパターン8は、菱形に接する4個の正方形までを1つのパターンとして、同じ色を塗りました。パターン7は向きをそろえ、パターン8はちょっと隙間を開けて向きを変えています。パターン8の背景を見ると、風車のような形になっているのがわかります。こっちに色をつけてもおもしろそうです。

パターン9 パターン10 パターン11 パターン12
パターン9 パターン10 パターン11 パターン12

 パターン9では外国の紋章のようなパターンを作ってみました。パターン10はうろこ模様をイメージしています。パターン11は正方形だけに注目して色をつけました。パターン12は、パターン5の楕円形のさらに外側を塗っています。このパターンはわりとお気に入りです。

パターン13 パターン14 パターン15 パターン16
パターン13 パターン14 パターン15 パターン16

 パターン13は、パターン10のうろこ形3個で、ハートのようなかたちを作ってみました。この場合は3色で塗り分けられます。パターン14,15はだんだんおおきなパターンを作りたくなって、こんなものを作ってみました。基本的には正方形骨格です。パターン16は、3方向の織物です。こんなパターンで編まれた竹篭などをよく見かけます。実際の布地でこういった織り方をするととても丈夫なんだそうです。

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2002.03.31 hhase