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9月20日〜22日 晴・ガス・雨・晴 <室堂〜大日三山/奥大日岳2,605m〜室堂>

前書き
飛び石の休みに1日年休をつけて4連休にしたものの、台風の影響で出かけるのは日曜日からのつもりだった。
が、前日夜7時前の「天気は急速に回復する」との天気予報に大急ぎで準備し、立山から入り大日三山へ行くことにした。日曜日の予報が良くなかったため、停滞覚悟、最長3泊の可能性を考えての出発となった。

1日目 室堂〜雷鳥平〜奥大日岳(2,605m)〜中大日岳〜大日小屋(泊)

自宅を深夜2時に出発し松本から安房トンネルを抜け立山へ向かう。5:45頃立山駅に着いたが、台風の影響か駐車場は比較的空いていて、河原の方に行くことなく駅前の駐車場に止める事が出来た。
ケーブルカー始発の6時にぎりぎりになっちゃったなと思っていたら、この時期の始発は6時40分で、待ち時間に買って来たおにぎりを食べることができた。

立山駅から室堂に入るのはこれが3回目。
まずケーブルカーに乗り、美女平でバスに乗り換えた後は観光名所などのアナウンスが流れる中バスは進む。バスの中のビデオはバスの進行にあわせて景色が変るので、ライブ映像と勘違いしそうになった。
今回は称名に下るかもしれなかったので立山から入ることにしたこともあるが、扇沢から入るより安く済み、乗り換えも少なくて済むのが立山から入るメリットでもある。
7:40、剱岳が見えた。まさしく台風一過の青空だ!!




室堂で準備後8時頃から歩き始めた。

この時点ではまず立山三山を歩いて、剱御前小屋に泊まり、翌日大日岳を目指すつもりだった。

でもその前にミクリガ池を見ておこうと思い周遊コースを歩いた。




池の向こうには大日岳がきれいに見えていた。


地獄谷の噴煙と大日岳


池塘は草紅葉

ミクリガ池へ行ったことから雄山へは雷鳥平から一の越へ行く道を使おうということになった。
ちらほらとナナカマドが赤く色付いていたし草紅葉がきれい、そしてまだ歩いたことないコースだったから。
・・・が、雷鳥沢のキャンプ場まで行ったら、雄山上面はガスになってしまい山頂が見えない。反対方向に目をやると大日岳は着いた時と変らずきれいに見えている。
悩んだ結果、見えている山に向かって登ることにして、電話をかけて大日小屋へ予約を入れた。「今夜宿泊をお願いします」って言ったら小屋の方はちょっとびっくりしていたので、「今雷鳥沢にいます」と言ったらほっとした様子だった。予約は30人ほどだけれど(定員は40人)混雑を覚悟で来て下さいと言われた。


室堂乗越手前から見下ろすと雄山山頂はガスのままだった。
そして大日岳
ガスが湧いてきていた

室堂乗越を過ぎたあたりからだんだんとガスが湧いてきてしまい、奥大日岳に到着した時は完全にガスの中になってしまった。
が、真上には陽が差し、ガスながら暑い。
この後、七福園の手前あたりで雨になってしまい雨具を着るまでになってしまった。
雨具を着て歩くなんて何年ぶりのことか・・・
ガスのおかげで途中雷鳥の家族に会った。雛が大人になった家族雷鳥に会うのは初めてのことだったかも。わずか5〜6羽でも「うじゃうじゃ」といるって感じだった。

ガスで視界がなかったので、突然小屋が目の前に現れてこの日の歩きは終わった。
小屋に着いたあとは雨具を干し、ザックからいったん荷物を出して干し、そしてビール。ビールを飲んでいる3時頃からすでに厨房では夕食の準備にとりかかっていた。その香り、音から手作りの食事であることが伺えた。
そしてその通り、5:30からの夕食はとても温かくおいしかった。

大日小屋は「ランプの宿」
食堂はこのようなランプで雰囲気抜群。
暗くなってから読書ってわけにはいかないけど。
寝る方の部屋は電球が一つだった。
食堂は8時まで談話室として開放。
6:50の天気予報を見ると翌日の天気は思わしくない。翌日は停滞する可能性が90%くらいになった。
称名に下るにしても室堂に戻るにしても快晴の日に歩きたい。

途中から雨になってしまったせいか?小屋は思ったほど混まなくて済んだが、夜中にぼそぼそ話す声が響いて不愉快な思いをした。。



2日目 大日小屋停滞  午後、大日岳(2,501m)へ


5:30からの朝食後5:50の天気予報をお願いして見せてもらった。
結果、停滞が決定。
今まで連泊はあっても、一日中小屋にいる停滞は初めてのことだった。

幸いにして小屋には本がたくさんおいてあり、その中につい最近本屋さんで手にとりながら買わず、図書館で借りようかと思っていた「探偵ガリレオ」があったので、まずそれから。おかげで図書館へ行く手間が省けた。(笑)
午前中は本を読んだり、ちょうど雑誌の取材に来ていた方と小屋の方のお話しを聞いたり飽きることなく過ごした。
そしてお昼近くになると雨の中歩いて来た人たちが到着。
お昼は小屋でカレーとうどんをお願いして食べたら、これがまたなんともおいしかった。
お昼を食べ終わると同時にガスが晴れ大日岳が見えて来た。
この機会を逃さず、大日岳山頂へ向かう。翌日どんな天気になるかわかんないし・・・

山頂はガスで剱岳を見ることもできなかったけれど、天狗平方面と薬師岳を望むことができた。
更に遠くに白山も。


中大日岳と連泊したランプの宿「大日小屋」

小屋に戻ると雨の中歩いて来た人たちが到着し始め、雨具の干し場は濡れた衣類でいっぱいだった。
この日の宿泊は前日よりは少ないけれどそれでも30人近くはいた。
翌日の予報は・・・晴れマークはあったものの、山の上は期待できそうになかった。

3日目 大日小屋〜奥大日岳〜室堂乗越〜雷鳥平〜室堂 帰宅


待機中時折中大日岳方面が見える
朝食が遅くなっても良いというので、大日岳の山頂へご来光を見に行くつもりで起きたが、悲しいかなガス。
時間通り朝食を食べた後、さぁ出発と行きたかったが小雨。

ほとんどの人は出発した中、うちは待機。
立山三山へ行くのなら7時がタイムリミット。室堂か称名へ下るなら10時がタイムリミット。

結局9時半まで待って室堂に向かっての出発となった。

が、外は小雨、雨具を着る準備をしたら止みっぽかったので、思い切って雨具は着けずに出発した。
歩き始めてまもなく日が差して、行きに写真に撮れなかった「七福園」がきれいで写真に撮れた。

Tシャツ一枚になっていたのに、ここを過ぎたら雨が降り出して、結局雨具を着ることになってしまった。

七福園

雨のおかげで雷鳥に会えたけど。
奥大日岳の山頂に着いても雨で、お昼にしたかったけれど軽食のみにして出発。

そして2,511m地点まで来たら晴れ間がのぞいて来て、しばらく待機。
ここでお昼にする?案もあったけれど、景色が見えている中歩きたかったのでお昼は雷鳥平に行ってからにするようにして出発。
晴れ間が広がったものの、雨具はまだつけたまま。

奥大日岳方面を振り返る
歩いている途中で雄山が見えて来て、室堂方面も良く見えた。

雄山、室堂を見ながら爽快!稜線歩き・・・
だったのは僅かの時間で、乗越直前でまたまたガスになってしまった。

ガスの中の紅葉

大日岳方面を見る
雷鳥平でお昼にしたけれど、食べる間また少し雨が降って来た。
ほんとに安定しない天気。
この時点で4時のバスに乗るつもりで地獄谷の方を通って室堂へ向かい、その途中でやっと雨具を脱ぐことができた。
ミクリガ池を見下ろす地点へは3時40分頃到着。
室堂の建物に入る直前になったら、なんと!
視界が開けてきて、みるみる間に展望が広がった。
よって、4時のバスはパス。時刻表を改めて確認して最終の5時のバスに乗ることにした。

オンマウスで紅葉を少しだけズーム
ここが初日に登ろうとした雷鳥平から一ノ越へ登る道。
まずまず紅葉がきれいだった。
ミクリガ池を一周したら剱岳もくっきりきれいに見えた。
室堂で最後に見る剱岳。
そして大日岳
最後に雄山。
とっても名残惜しかったけれど・・・
もう一日泊まりたかったけれど・・・
この景色を最後に5時のバスに乗った。
最終のバスにはそれなりの人がいたが、ほとんどの人がそのまま電車を乗り継いで帰るみたいで、到着した駅前は閑散としていた。
その後車で15分くらいのところにある亀谷温泉に入って帰路についた。

後書き
今回は雨具を着ての山行になってしまったけれど・・・、 最初と最後だけが晴れた山行だったけれど・・・
もし土曜日に行ってなかったらすごく後悔したと思う。雨もまた良い想い出。思い切って行って本当に良かった。
でもいつか快晴の中快適稜線歩きをしなくっちゃいけない。6年前ガスの中歩いた裏銀座と合わせて今後の課題が2つになりました。

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