2007年8月−2 

3日目 黒部五郎小舎〜黒部乗越〜三俣山荘への巻道〜三俣山荘〜黒部源流〜岩苔乗越〜祖父岳〜雲ノ平山荘
標準コースタイムで  7時間
 ・・・ この日が今回の中で一番天気が良く、そして歩いたコースが想像以上に素晴らしかった!



前日は山小屋とは思えない豪華な夕食だったが朝食も噂通りの豪華さ、おまけに4:30から。4時には列になっていたので並んで4:30から無事食事。

5:15に小屋を出発する時ちょうど日が差し始めた。今回の山行の中で一番天気が良さそうな予感のする一日の始まりだった。しばらくは黒部五郎岳は後ろになるので振り向きつつ登る。
ところどころ直登コース、ゆるやかコースに分かれる道を登り(当然ゆるやかコースを選択・・・展望もいいしね)、ほぼ登りきったところから笠ヶ岳がバックに雄大に聳える。この辺りからが想像以上の美しさ。チングルマもたくさん咲いていた。








黒部乗越で三俣蓮華岳への道と山荘へ行く巻道とに分かれる。三俣蓮華岳は昨年も行ったので、迷わず歩いたことない巻道を選択。

途中から見た祖父岳方面の景色が面白い。
緑も実にきれい。









広々として素晴らしい景色・・・登山道わかるでしょうか?

一箇所雪渓を渡り、見上げると三俣蓮華岳が奥に聳えていた。
空はすごく蒼い。(この場合←この漢字が似合う)

ここからまもなくでキャンプ場があり、三俣山荘到着。
休憩を兼ねてここの展望喫茶室に入り、コーヒーと牛乳を注文。待っている間、昨年ここで食べた焼きそばがすごくおいしかったことを思い出した。
ということで焼きそばも注文・・・やはりおいしかった。
隣りの方が食べていたビーフシチューもとても美味しそうだった。
次ははりこんでビーフシチューかな?
休憩後、昨年も下った黒部源流への道を下る。



今回この黄色線を登る。(キャンプ場手前で撮影) 一番奥が水晶岳


マウスオンしてね

源流に近くなった頃、沢登りして来た一人の青年と会う。

ペーターの甥っ子にとても良く似ていたため親しみを感じ話しかけてみた。なんと黒部ダムから3日でここまで来たと言う。
このあとは三俣山荘でテント泊して下る予定とのことでいったん別れた。

ところが夕方4時頃雲ノ平山荘で再会。
なんと、鷲羽岳経由で三俣山荘へ行きテントを張ったところ前日泊まった薬師沢小屋に靴を忘れてしまったので取りに行くと言う。
戻って来て場合によっては雲ノ平山荘に泊まるかも・・・と言って下って行ったが、3時間で戻って来た。〜〜コースタイムでは下り2時間40分、登り3時間10分、それを下り1時間登り2時間で戻って来たと思われる〜〜。
そしてそのまま三俣山荘まで戻って行った。
山岳マラソンもやっているので夜中でも走れるとのことで颯爽と駆け上がって行った。いやぁ〜〜、世の中にはすごい人もいるものだと感心するばかり。

このわずかな出会いも今回の山行の素晴らしい記念になり、

そして念願の黒部源流最初の一滴は・・・
岩苔乗越まで標高差40mと言う思ったより上部にあった。
知っていれば岩苔乗越が通過ポイントでもちょっと下ってくれば最初の一滴が飲めるんだ。

最初の一滴は左の★地点から流れてくる水と決め、(実際はもっと上から流れて来たけど雪渓だったから)
飲んだ。冷たくてとってもおしかった。
そしてこの水を沸かしてカップラーメンを食べお昼にした。その後岩苔乗越を経て祖父岳山頂へ。山頂までは意外に遠く感じた。


岩苔乗越からは鷲羽岳は後方になり、槍穂を左手に見ながら祖父岳へ向かう。 三俣山荘も下に見える。

←祖父岳とキャンプ場
地図には祖父岳から雲ノ平山荘まではこのキャンプ場へ下る道が書かれているが現在は植生保護のため閉鎖。
ぐる〜〜っと回り込んでキャンプ場との分岐へ来る。
昨年はここを歩く時まだお昼だったのに雷が来て怖い思いをしたけど今年はまったく心配なし。
山荘には基本的に水はなく、このキャンプ場の一番奥にある水場で補給することになる。翌日はここは通らないので今のうちに補給し山荘まで行った。(山荘まで片道30分ほどかかる)

山荘には4時に到着。翌朝は持参したエビピラフを食べることにして今回は夕食のみでの宿泊にした。受付時点ではいったん2人で1枚の布団の割り当て。荷物は乾燥室に置いて下さいとのことだった。
そのままザックを持ち小屋前で夕食までくつろいだ。(もちろん散策もした)
夕食は小屋の名物の「石狩鍋」、初めての人はちょっとびっくりするかも。でもこれがなかなかおいしく、みんなお替りしてた。
そして夕食後最終布団割り・・・3人が2枚の布団になった。半端ではあるけれど、2人で1枚の布団に比べるとずいぶん楽。おまけに昨年は中央にも寝た人がいたけれど今回はそれがなく空いているイメージだった。
いよいよ翌日は下山するのみ。ちょっと寂しい気持ちで寝た。
最後はこの日ひときわ目立った花と、暗くなる直前の水晶岳。2枚ともにマウスを乗せてみてね。

  

4日目 雲ノ平山荘〜薬師沢小屋〜太郎平小屋〜折立

標準コースタイム 8時間30分

相変わらず眠れないペーターは夜中に小屋の外に出てペルセウス座流星群を60個以上見たらしい。私は明け方3つほど見た。
** たまたま前日の夕食後近くにいた青年から流星群があるらしいと聞いた。ペルセウスという名前は後日ネットで検索 **
明るくなってから朝食にして5時過ぎに出発。
途中で前回も行った「祖母岳」に行きたかったけれど登山道の整備のため現在閉鎖されていた。ちょっと残念。
奥日本庭園があってアラスカ庭園があって樹林帯へ入り木道が終わったところからは岩場の急な下りになる。登る人も下る人も大変な道。まだ時間が早かったのですれ違いがあまりないのは助かった。

8時に薬師沢小屋に到着。この時はまだ人が少なかったのに、休憩してたら人が多くなって、赤い吊橋を渡るのにずいぶん待つことになってしまった。吊橋の手前には階段があるため、川のこちら側から渡るのはすごく不利。
小屋を過ぎてからの登りは暑かった!
ひたすら登って11時半に太郎平小屋に到着。小屋周辺の花が3日前に比べて少なくなっていた。3日といえどこれだけ違うものかと思った。予定通り小屋のラーメンを食べて1時間ほど休憩。そして最後折立まで下って今回の山行は終わった。
3時だった。

今回の山行は4日間でありながらピークは黒部五郎岳と北ノ俣岳、祖父岳だけ。それだけに今まで歩いたことのない道を歩き、それが最高に素晴らしく楽しかった。またゆっくり歩けた。
あとこの山域で残ったのは「高天原」と「赤牛岳」いつか行けるかな?

おまけ
初日太郎平小屋で「トレッキングマップ 北アルプス3 薬師岳・黒部五郎岳」 (発行:株式会社ジオ)1,000円を買った。
うちが持っていた昭文社の「山と高原地図」では折立〜黒部五郎岳は「剱・立山」、黒部五郎岳〜三俣蓮華岳は「上高地・槍・穂高」を見なければいけないが、この地図はみんな出ていたので非常に見やすかった。

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