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8月10日〜13日 <黒部五郎岳と黒部源流最初の一滴を訪ねて>

1日目 8/10(金) 折立〜太郎平小屋(泊)
2日目 8/11(土) 太郎平小屋〜北ノ俣岳(2,661m)黒部五郎岳(2,840m)〜黒部五郎小舎(泊)
3日目 8/12(日) 黒部五郎小舎〜三俣蓮華岳巻き道〜三俣山荘〜黒部源流〜岩苔乗越〜祖父岳(2,825m)〜雲ノ平〜雲ノ平山荘(泊)
4日目 8/13(月) 雲ノ平山荘〜薬師沢小屋〜薬師沢出合〜太郎平小屋〜折立

昨年のお盆休みは新穂高から入って双六〜雲ノ平〜水晶〜鷲羽〜双六〜新穂高と3泊4日で歩いた。その時黒部五郎岳を正面に見て、そのかっこ良さにいつかは行ってみたいと思った。
でも2年続けて同じ山域に行くことはまずないので、あの頂上に立つのは数年先だと思っていた。ペーターにとってもそのつもりだった。
が、今年の7月から8月初旬にかけての天気はあまりにも悪くほとんどの山域でとても山に行ける状態ではなかった。それがこのお盆休み直前にやっとというのか一気にというのか天気が良くなったので、北アルプスの人気コースは相当な人出になること間違いなしだと思われた。小屋泊まり派の我が家にとって少しでも空いているところにしないととてもじゃないけれど耐えられないし、すれ違いの際の渋滞もいやだったので東京方面からアクセスの悪い折立から入る、それも一日先行して金曜日から入ることにした。となるとメインの山は黒部五郎岳、まだまだ先だと思っていた山に思いのほか早く行けることになった。

1日目 折立〜太郎平小屋 標準コースタイムで5時間
折立に行くまでの道で転倒している車があって遅くなっちゃうかな?って思ったけれど、10分ほど待っただけで無事レッカー移動され、6時開通の有峰林道にぴったしだった。
折立到着は7時過ぎだったけれど、縦走組みの車に当日着の車で一番近いところはほぼ満車、その中でちょうど一台止められるスペースを発見して近いところから無事歩き始めることが出来た。
折立は2004年のお盆休みに剱岳〜立山三山〜薬師岳と縦走した際下山したところなのでとても懐かしかった。折立ヒュッテを後に7:20出発

折立から樹林の急坂を登ること2時間ちょっとで展望が開ける。そこからは有峰湖を右手に見ながら、ガレ場ながら非常に良く整備された道をひたすら登って行く。前回下る時この道を登るのは相当つらいだろうな、と思ったけれど、実際行ってみるとこの先の期待の方が大きいのでさほど気にならなかった。
上の写真のように1時間歩いても同じような道。でも目指すところが見えて来たのは進んでいる証拠。

 
共に薬師岳を望む

数箇所休憩ポイントに大きなベンチが用意されていて、五光岩のベンチ付近になると薬師岳が見えて来て、最後のひと頑張りで太郎平小屋到着。11:15。予想より早かったかな。
健脚な人はここから黒部五郎岳経由、黒部五郎小舎まで行く。時間的には確かに行けるけれど、今回のメインを一日で済ませてしまうのは非常にもったいないので、うちはここ止まり。さっそく宿泊手続きをしてお昼にする。
早い時間で混み具合がわからないため、いったんは1枚の布団に2人の割り当てだったが、最終的に1人1枚の布団になった。ペーターの読みはまず正解。
お昼は小屋の食堂の前にベンチがあり(日影になりうれしい)、そこで持参した物を食べたが、そのベンチから食堂に向かってメニューを注文できると言う便利さがあり、帰りにはここでラーメンを食べようと思った。特に人が食べているのを見ると実においしそうに感じるもの。お昼の後はいったん部屋でお昼寝して、食事の前に付近の散策。更に食事の後も散策して翌日通るコースだけれど太郎山まで登り(すぐのところなので)一日が終わった。小屋からちょっと行ったところはお花(チングルマ、コバイケイソウ)がきれいだった。

2日目 太郎平小屋〜北ノ俣岳〜中俣乗越〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎 標準コースタイムで6時間45分

朝は小屋のお弁当にしてもらい4:50出発。白山を右手に見ながら途中日が差して来たところでお弁当を食べた。中華ちまきだった。
食事後は力もついていよいよメインの黒部五郎岳を目指す。もちろん手前の北ノ俣岳がまずの楽しみ。

 

北ノ俣岳へは左右にお花畑を見ながらゆるやかに登降して行く。途中からは槍ヶ岳も見えれば乗鞍岳、御嶽山が見えた。
北ノ俣岳のちょっと手前で神岡新道の道と合流。このコースの登山口は来る時に通った有峰林道のトンネル手前にあり、車が数台止まっていた。そこからの登りもまた楽しいかな、と思いちょっと探検してみた。いずれこのコースを歩くこともある・・・かなぁ???

 

北ノ俣岳からは雲ノ平を望み、黒部五郎岳を正面に見る。赤木岳を巻いた先の中俣乗越からがいよいよ黒部五郎岳への登り。




その中俣乗越付近で雷鳥に遭遇。
そのちょっと前の地点には親子でいたけれど遠くて写真に入らなかった。
ここではつがいの雷鳥がいて特にこのオス雷鳥はこんな目の前を歩いてくれた。
こんな快晴の時にまさか2回も会えると思わなかったのでびっくり。

目の前に現れてくれてサンキュ。これで黒部五郎岳の山頂までがんばれる。

この地点でこの日の行程の約半分。9:20だった。

中俣乗越から約2時間、ガレた道を登り山頂の肩にある分岐へ到着。
ここにザックを置いて山頂へ行っても良かったけれど・・・(カールへ下る道との分岐なので)・・・、山頂でお昼にしたかったのでザックを担いだまま山頂へ。
そして山頂到着11:15、人は少なく、5人ほど。う〜〜ん、これもペーターの思惑通り。おかげでお昼もゆっくり静かに食べることが出来た。


マウスオンしてね。


カールを見下ろす。稜線上のコースもあるが今回はここを下る。いつかは稜線のコースも歩きたいと思った。

黒部五郎岳の山頂から分岐に下りてカールのコースを下る。ここがこれまた最高!
↓ この景色ヨーロッパアルプスにも負けない!
雪渓もあればお花も咲いている。緑、それも新緑!が本当にきれいでいつまでも飽きることがなくず〜〜〜っとここにいたいと思った。

本当にきれいな景色になかなか前に進めず、というか、小舎まではもうすぐだったので急ぐ必要もなく、ゆっくり、ゆっくり下って、** ここを一気に下るなんて実にもったいない!** 小舎到着は2:30、朝、太郎平小屋を出発してから実に10時間近く、それだけじっくりと楽しむことが出来、大満足。


小舎までもうすぐのところ、コバイケイソウがきれいだった。

2食付きで受付を済ませ、(食事が豪華だって聞いたので)小舎前でくつろいだ後、キャンプ場まで散策に行って、1回目の食事。聞いていた通りの豪華さ。特にてんぷらがおいしかった。食事の際隣りに座られた年配のご夫婦は太郎平〜高天原と来てここがなんと6泊目で最後は太郎平小屋に泊まって下山とのこと。途中高天原の小屋には2泊されているとのことなので汗も流せていることだろうし、なんともうらやましい限り。そんな山旅してみたい。
食事の後はまたしばらく小舎の外にいて部屋に戻るとなんと1人1枚の布団で決定!予約の際団体さんが入ると言われそれなりの混雑を覚悟していたが心配したほどではなかった。8人で一部屋、とてもきれいな和室で相変わらずぐっすり眠れた私でした。
さて翌日はどんな景色に会えるのかな。わくわく。

→ 3日目へ続く →

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