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雨は上がった様ですが、ロープウェイの乗り場・鹿ノ瀬駅の辺りは、

深い霧につつまれロープウェイの姿も全然見えないありさまでした。

気のせいか、紅葉のシーズンにもかかわらず駐車場はガラガラでした。

ロープウェイ乗り場も霧で、様すがわかりません。   売店でお土産を買って霧のお花畑を散策。

ロープウエイの終点の辺りは、さらに霧が濃いとの事で七合目の紅葉狩りは断念、

あたりを散策して山を下る事になりました。   この辺りの紅葉も、綺麗でした。

オガラバナ。
ちょっといっぷく:開田高原 

山を下って次の目的地の開田高原へと向かいました。  

山には登りませんでしたが、開田高原に着く頃にはちょうど昼の時間となり、

まずは腹ごしらえということになりました。 

  開田村は、木曽の中でも古くから蕎麦の栽培がされていた所だそうで、

寒暖の差の大きい開田村の蕎麦は一段と風味が良いとか、

新蕎麦の採れた事でもありお昼は蕎麦でということで、そば処の霧しなさんにおしゃましました。 

  霧しなさんでは素敵な苔の屋根に迎えられ、中へと入ります。 

 団体さんは、我々だけでしたが、次々とお客さんが入っている様で、売店もなかなかの賑わいでした。  

 昼食は、ロープウェイ代もういたので、豪華に岩魚唐揚げそば定食。  

 まずは、天気の回復も願ってビールで乾杯、美味しいお蕎麦をいただきました。

  食事の後は、近くにある開田郷土館を見学する事になりました。  

 ここ開田村も、長野県では大鹿村に続いてNPOの日本の最も美しい村・連合に加盟して、

村づくりをしているそうで、この辺りは日本の農山村の景観というより、

リゾート地の様な随分と明るい感じになつていますが、郷土館では昔の標高1300mという厳しい環境の下で

逞しく生活してきた村の歴史が見れる様です。

開田郷土館:
郷土館の庭には、森林鉄道のなごりの列車が停車していました。  入口を入ると熊か迎えてくれます。

館内に入って、最初に目につくのは木曽馬の剥製です。 

 木曽馬は武士の馬、農耕馬として使用され昭和7年には5144頭居たそうですが、

軍用馬としては小さく、外国の馬との交配が進み純粋な木曽馬は減少し、

昭和18年には最後の種雄馬も絶えてしまい、木曽馬は絶滅の危機となったそうです。 

 昭和25年に武水別神社の神馬として、雄馬がいるのを発見し、神社より払下げてもらい、

木曽純血種雄馬第一号となつたのが、第三春山号で、これが春山号の剥製だそうです。 

  現在開田高原には、3頭の種雄馬が飼育されているそうです。  

 木曽馬は県の天然記念物にも指定されているそうです。

館内には、絵馬や、馬の医学書も展示されていました。

 

稗田の碑の拓本が展示されていました。  

 この寒冷地の開田村で水田が開かれたのは、江戸中期だそうで

最初に行ったのはこの近辺の末川村の庄屋・中村彦三郎氏で、このあたりは約130年かけて開田が続けられたそうです。

  最初は、稲作の技術もなく稗が作られていたとか。  

左が、末川村の稗田の碑だそうで、中村彦三郎を供養したものだそうです。 

 中央は西野村の碑で、開田を進めた西野村庄屋・青木了雲居士と、開拓に貢献した覚明行者を供養したものだそうです。 

  右は把の沢の開拓で倒れた人々の供養碑だそうです。 

 これによりようやく食を賄えるようになったとか。

開田村の衣を支えたのは、麻織物だそうで、どの家でも織物をやつていたそうです。 

 戦後は大麻取り締まりで県知事の許可が必要になり、やる人も減って来たとか。 

 麻織の技法は県の無形民俗文化財になつているそうです。

郷土館の隣は、民芸センターになつており、色んな民芸品が売られていました。 

 皆さん、籠やドライフラワーをお土産に調達しておられました。  

 玄関の木曽馬の人形に見送られ、本物の木曽馬を見に行く事になりました。

木曽馬の里:  
木曽馬の里は、郷土館から少し上がった所にありました。     牧場の紅葉も始まっていました。

お目当ての木曽馬は、一番奥の牧場にいました。

皆さん、木曽馬の優しい眼差しにぞつこん。   草をつんで、柵をたたいているとよったてきます。 

木曽馬にも別れを告げて、帰ろうとしたら雲が一瞬切れて、後ろに山並みが見えだしました。 

  グルグル回って来たので、方向はすっかり分からなくなつてしまいましたが、

山の形から見てちどうやら今回の旅の目標でもあった御嶽山の様でした。 

  今回の旅の目的である、山の中腹で御嶽と紅葉を見ようという事はかないませんでしたが、

もう一つの目的である開田高原から御嶽を眺めようという目標は無事達成できました。

 
 
   
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