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星糞峠:黒耀石縄文鉱山  

黒耀石体験ミュージアムで、熊よけの鈴をお借りして出発です。

先ほど食事をした所から、峠へと向かいます。

縄文人も黒耀石を背負ってこの道をたどったのでしょうか。

露呈した岩のあたりを通り過ぎると、ヒョッコリと峠にでます。 

 峠には立派な休憩所がありました。

休憩所はちょっとした資料館、採掘跡を示す模型がありました。   

ここ星糞峠は、黒耀石原産地遺跡として国の史跡にも指定されているそうです。

 採掘跡を示す、標識を見ながら、史跡公園内を散策します。 

 採掘跡は195箇所見つかっているそうです。

しばらく登った所で、3人の女性が発掘調査をしておられました。 

 これは、屋外展示施設を設置する為の発掘調査だそうで、リーダーの方がわざわざ手を止めて、

我々に縄文ロマンを説明してくださいました。 

 黒耀石は溶岩が冷えて固まった天然ガラスで、火口の中心をなす流紋岩の周りの、

流紋岩が溶けて出来た白い粘土の中に混じっているそうです。 

 旧石器時代には、川の下流に流れ出た石等をひろっていたのでしょうが、

段々無くなり、縄文時代には、ここまで来て採掘をする様になったのだそうです。 

 穴は直径3m深さ3mぐらいの竪穴で、白い粘土層に向けて掘られているそうです。 

 上の写真の白い粘土層は、堀上げた土を捨てたものだそうです。 

 このぐらいの穴ですから、作業には67人がグループになって作業をしていたのだそうです。 

 穴や、近くには縄文人が食事作りに使った縄文後期(3500年ほど前)の土器も見つかったそうです。  

 黒様石をめぐっては、喧嘩の跡は無いそうで、皆で仲良く分け合って使った様だとの事でした。

 又、黒耀石は細かいものまで使われており、勿体無いの精神は縄文人によるものではないかという事でした。

    下の鷹山地区には、石器工場も有ったそうで、このあたりは、狩をする動物達も多く、

遠赤外線の石焼焼肉の跡もあるそうです。

色々ロマンあふれるお話ありがとうございました。

ウバユリ・かすかにカサブランカの香りがするとか。

黒耀石体験ミュージアム:  

黒耀石体験ミュージアムで、縄文ネックレスの作成に挑戦する事になりました。 

 受付を済ませて会場に向かいます。

星糞峠では、黒耀石は採れませんでしたがミュージアムの方で、立派な黒耀石を用意して下さいました。

皆さん、先生に教わりながら真剣に製作に取り組み、素敵なペンダントのお土産を完成された様でした。

最後に、ミュージアムの中を見学、会場には黒耀石鉱山から実物の採掘坑が移設展示されており、

3万年にわたるロマンを振り返りながら今回の旅を終えることができました。 

  帰るころには、外も本格的な雨が降り出し、星糞峠も霞んできましたが、

我々は建物に横付されたバスに乗り込み無事に帰宅できました。

おまけのおたのしみ:  

諏訪まで戻ってくるころには、雨もすっかりやんでいました。   

 マリオさんに戻ったところで、横山先生のチベット・ラダックのお土産の仏画が

きれいに額装出来たと言うことで、見せていただきました。 

 染色ではなく、織り込みではではないかという事ですが、どのように作られたのかは定かでは無い様です。

  素晴らしい絵にかこまれながら、ゆっくりとコーヒーをご馳走になって、

この仏画からの流れをくむ、仏岩の宝篋印塔にも思いをはせながら、

今回の旅を終えることが出来ました。

   
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