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仁王門の番人。  楼門は江戸時代に造られたそうですが、仁王様もこの時代のものでしょうか。

楼門をくぐってさらに上へと登ります。    

とちゅうには、桜の並木、年を経てねじれたヒノキの大木等を眺めながらゆっくりと登ります。     

やがて一段と開けた平地が現れます。  

国宝の本堂は薬師堂です。   

お寺の創建当時の平安時代には52以上の伽藍があったそうですが、

今残っているのはこの薬師堂で鎌倉時代のものだそうです。   

途中での修復はあったものの700年以上前の建物であり、山梨県で一番古い建物だそうです。    

檜皮葺の屋根の形がすばらしいです。  

後ろの山肌の木がまばらなのは、山火事があったからだそうです。

   

中央の厨子をかこんで、左は月光菩薩(県指定文化財)、右には日光菩薩(県指定文化財)が置かれ、

それを取り囲む様に十二神将が置かれていました。   

ともに鎌倉時代のものだそうですが、十二神将の方は運慶の作で国重要文化財だそうです。

厨子は南北朝時代のもので、国宝に指定されているそうです。 

 厨子の中には、国の重要文化財に指定されている薬師三尊(平安初期)が安置されているそうですが、

5年に一度の御開帳の時でないと拝観出来ないそうです。   

次の御開帳は平成20年の10月だとか、今はかわりに写真が飾られていました。   

一時は、本尊以外の月光、日光菩薩が盗難にあったそうですが、今は無事にもどってこられたそうです。 

景徳院:曹洞宗

   
   

二番目に訪れたのは、景徳院です。

大善寺で待ったが岩殿城からの迎えが来ず、城へ向けて進んだ所35日に小山田信茂の変心が判明、

急遽天目山をめざしてここ田野の集落まで来たところで、ついにこの地での最後を決意した場所だそうです。

勝頼公生害石。

この時従ったのは、急を知って駆けつけた小宮山内膳他24人、16歳になった信勝のかん甲の礼を行い、

元服させた後に、北条婦人共々この夫人の辞世の句碑の前で自決したのだそうです。

時は311日、高遠城落城の31日からわずか10日の後に、

新羅三郎義光依頼495年続いた甲斐源氏の短い末路でした。

黒髪のみだれたる世ぞはてしなき思いに消ゆる露の玉の緒。

甲将殿。  位牌、慰留品等を祭ってあるそうです。

甲将殿の裏に、中央が勝頼(景徳院殿頼山勝公大居士)37才、右に婦人(北条院殿模安妙相大禅定尼)19才、

左に信勝(法雲院殿甲厳勝信大居士)16才の墓がありました。  

しかし、この墓は後に立てられたものだそうで、比較的新しいものだそうです。  

しかし、寒さで凍ったせいか、すでにかなり石が欠け落ちていました。

景徳院は、清和源氏の流れをくむとする徳川家康によって建てられたものだそうで、最初は土地の名を

とって田野寺と言われたそうですが、後に景徳院となったそうです。  

(勝頼の戒名からとられたのでしょうかね。)

しかし、建物として当時のもので残っているのは、楼門だけだそうです。    

境内には立派な桜がありましたが、標高が高いのかこちらはまだ蕾でした。  

甲将殿の前の山道を下った山の斜面に、没頭地蔵尊があります。   

勝頼、夫人、信勝3人の遺骸を葬った所だそうです。   

また、道を下った駐車場の所には、16人の侍女が身を投げたとされる姫ケ淵の慰霊碑がありました。  

そこを流れる川は、今は日川と呼ばれていますが、かっては土屋惣蔵が岩を登ってくる者を千人切りを

しその血で川が三日間赤かったので三日血川と呼ばれていたそうです。

今日の昼食は、再度大善寺に戻って、精進料理をいただくことになりました。

 食事は熊沢会長がお寺に無理をお願いして作っていただいたそうで、

客殿の一番庭の眺めも良い部屋でいただくことになりました。

奥の部屋には、すでにお遍路さんの団体さんが着いて、食事をしておられました。

 まずは、お寺の奥様にご挨拶いただき、当寺特製の大善寺ブランドワインによる乾杯です。

お寺で、ワインを作っておられるそうで、薬効あらたかなシルクロードの香りをいただきました。

大善寺庭園(県指定文化財)    江戸時代、三枝守全によって造られた池泉鑑賞式庭園だそうで、

右に亀出島、中央に滝石組、左に鶴石組のある、江戸時代の日本三名園の一つだそうです。  

(もう二つは、高野山の普門院、鳥取の興禅寺にあるそうです。)

食後の庭では、さっそく横山先生の春の植物講座です。  

エゾタンポポ、ホトケノザ、ナズナ、イヌナズナ、タチイヌノフグリ等々。

何回か教わるのですが、なかなかすっとは名前が出てきません。  

オイオイ少しは覚えてくれよと、おこられます。

   
   
   
   
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